夢だけど夢じゃない
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「ただいまぁ」
誰からも返答のない暗闇に声をかけて靴を脱ぐ。
数歩歩けばすぐ部屋にたどり着く短い廊下をずるずる歩き、電気をつけた瞬間ベッドにダイブ。
「はぁ〜〜疲れたあ〜課長のバカヤロォ〜ハゲ!」
枕に顔を埋めながらもごもごと文句を言い、顔を上げるとキリッとした眉のつぶらな瞳と目が合う。
「はぁ〜〜からまつくんただいまぁ〜社畜はもう疲れたよぉ」
一人暮らしなのを良いことにひたすら独り言を言いながら枕元にあるぬいぐるみをよしよしと撫でる。
コラボ香水を吹きかけてあるので撫でるたびにふわっとメンズの強い香水の匂いがする。
そのツンとする香水臭さにハハッ痛いなあなどと呟きながらぬいぐるみをぎゅっと抱きしめる。
「はあ…カラ松くんはニートでいいなぁ…もう疲れちゃったよ〜」
メイクも落とさず服も着替えず、あと少ししたらちゃんと起き上がるから〜と自分に言い訳しながら目を閉じる。
やっぱり重い瞼を開けることは出来なくて、そのまま寝入ってしまったのだった。
「…うぅーん?痛い…」
肌に着く硬さに眉を顰めてゆるゆると意識が浮上する。
あー私帰ってそのまま寝落ちたのかぁ…まぁ今日は土曜日だしいっかぁ…
身体が硬いものの上に寝そべっている感覚がある。ベッドから落ちて床で寝ちゃったのかなぁ。
ようやく重い瞼を開けた私の目に飛び込んできたのはザラザラとした黒いものだった。
「…は?」
思わず低い声を出して起き上がる。
アスファルトだ。
触ってみる。アスファルトだ。は?え?ここどこ?外?自分の格好を見下ろして、昨日着ていたスーツなのを確認する。えっ?道路で寝てた?呑んだ記憶はないのだが社畜に嫌気がさして華金だ〜〜って呑んで外で寝てしまったのだろうか?そんな失態ある?確かに家に帰ったはず。ぐるぐると考え込んでいると足元にからぬいが落ちていることに気付いた。これがあるということは家に帰ってベッドにダイブしたのは間違いない。え?なにこれ?起き上がってぼんやりしつつも混乱する頭で必死に考え、とりあえず道路で座り込んでいるのはまずい、と立ち上がろうとする。
「あっ靴ない…ストッキング破れちゃうじゃん…」
そう言いつつ足元を見ると自分の足を囲むようにうっすら青く汚れていることに気付いた。なんだこれ?道路が汚れてたのか?まるで輪郭を描くように脚やスーツのスカートの淵についた青を払おうとする。取れない。なんなら払おうと伸ばした手の輪郭もくっきりと青かった。え?は?え???
ますます混乱して周りを見渡してさらに混乱した。住宅街のようだったけど、塀が、家が、歪んでいる。飲み過ぎて世界が歪んでいるのか?とも思ったが呑んだ記憶はやはりない。
というか、これって。
見たことある。
ありまくる。
いやいや。
いやいやいやいや。
首を振りながらもう一度顔を上げると、トドメとばかりに電柱に貼ってある住所の看板が目に入った。
「赤塚町…」
誰からも返答のない暗闇に声をかけて靴を脱ぐ。
数歩歩けばすぐ部屋にたどり着く短い廊下をずるずる歩き、電気をつけた瞬間ベッドにダイブ。
「はぁ〜〜疲れたあ〜課長のバカヤロォ〜ハゲ!」
枕に顔を埋めながらもごもごと文句を言い、顔を上げるとキリッとした眉のつぶらな瞳と目が合う。
「はぁ〜〜からまつくんただいまぁ〜社畜はもう疲れたよぉ」
一人暮らしなのを良いことにひたすら独り言を言いながら枕元にあるぬいぐるみをよしよしと撫でる。
コラボ香水を吹きかけてあるので撫でるたびにふわっとメンズの強い香水の匂いがする。
そのツンとする香水臭さにハハッ痛いなあなどと呟きながらぬいぐるみをぎゅっと抱きしめる。
「はあ…カラ松くんはニートでいいなぁ…もう疲れちゃったよ〜」
メイクも落とさず服も着替えず、あと少ししたらちゃんと起き上がるから〜と自分に言い訳しながら目を閉じる。
やっぱり重い瞼を開けることは出来なくて、そのまま寝入ってしまったのだった。
「…うぅーん?痛い…」
肌に着く硬さに眉を顰めてゆるゆると意識が浮上する。
あー私帰ってそのまま寝落ちたのかぁ…まぁ今日は土曜日だしいっかぁ…
身体が硬いものの上に寝そべっている感覚がある。ベッドから落ちて床で寝ちゃったのかなぁ。
ようやく重い瞼を開けた私の目に飛び込んできたのはザラザラとした黒いものだった。
「…は?」
思わず低い声を出して起き上がる。
アスファルトだ。
触ってみる。アスファルトだ。は?え?ここどこ?外?自分の格好を見下ろして、昨日着ていたスーツなのを確認する。えっ?道路で寝てた?呑んだ記憶はないのだが社畜に嫌気がさして華金だ〜〜って呑んで外で寝てしまったのだろうか?そんな失態ある?確かに家に帰ったはず。ぐるぐると考え込んでいると足元にからぬいが落ちていることに気付いた。これがあるということは家に帰ってベッドにダイブしたのは間違いない。え?なにこれ?起き上がってぼんやりしつつも混乱する頭で必死に考え、とりあえず道路で座り込んでいるのはまずい、と立ち上がろうとする。
「あっ靴ない…ストッキング破れちゃうじゃん…」
そう言いつつ足元を見ると自分の足を囲むようにうっすら青く汚れていることに気付いた。なんだこれ?道路が汚れてたのか?まるで輪郭を描くように脚やスーツのスカートの淵についた青を払おうとする。取れない。なんなら払おうと伸ばした手の輪郭もくっきりと青かった。え?は?え???
ますます混乱して周りを見渡してさらに混乱した。住宅街のようだったけど、塀が、家が、歪んでいる。飲み過ぎて世界が歪んでいるのか?とも思ったが呑んだ記憶はやはりない。
というか、これって。
見たことある。
ありまくる。
いやいや。
いやいやいやいや。
首を振りながらもう一度顔を上げると、トドメとばかりに電柱に貼ってある住所の看板が目に入った。
「赤塚町…」
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