チョコレートパフェの縁(ネフなる)


その直後、なるちゃんはトイレに立った。その隙にネフライトに言いたいことと聞きたいことを聞くことにした。

「ネフライト、なるちゃんに私がセーラームーンだって事を話したら、月に代わってお仕置きよ!」
「ハハハ、そのセリフ懐かしいな!心配すんな、言わねぇから」
「本当に?所でどうやって生き返ったのよ?確かに死んだわよね?」
「ストレートだな。お前の銀水晶で再転生出来たんだ」
「何それ知らない!じゃあ他の四天王やベリルも普通の人間として転生してるの?」
「ああ、その内会えんじゃね?」
「いや、別に会いたかないのよ…。ってかなるちゃんの事どう思ってるの?付き合ってるって、私の大切な親友なの!大切にして幸せにしてあげないと、月に代わってお仕置きよ!」
「普通の姿でもそのセリフ多用するのか?大丈夫だ!大切にするし、幸せにする。悪の組織でも無いし、悪の道にも進まないから怖い思いも巻き込む事もしないよ」
「絶対だからね!それにしたってチョコレートパフェ食べ過ぎじゃない?何杯食べる気よ?お腹壊すわよ?誰がお金払うのよ!?」
「心配するな。後1杯で止める。金は俺が働いた金で奢るから大丈夫だ」

チョコレートパフェを爆食いしているネフライトとこんなに腹を割って話す日が来るとは思わず、ちょっと感慨深いと言うか驚いた。
なるちゃんの事が好きだとチョコレートパフェを食べまくっている姿を見て痛い程伝わってくるし、大事にしてくれるって言ってるし、信じて任せてみてもいいかなと思えてきた。

「約束破ったら月に代わってお仕置きだからね!あんたが死んだ後のなるちゃん、大号泣して暫く立ち直れず学校も休んでたんだから!」
「決めゼリフ3回目!…そうか。それはすまなかった。今度は悲しませないように頑張るよ」

ネフライトの気持ちを確かめたくて意地悪言ったら暗い顔をして反省し始めたからちょっと罪悪感が生まれたけど、多感な乙女としては親友の恋の行方を心配してお灸を据えておきたかったから結果オーライかな?

「ごめんごめん、2人きりにさしちゃって」

話がひと通り終わったところでなるちゃんが御手洗から帰ってきた。
顔見知り以上の関係の私とネフライトは2人きりにされても質問や言いたいこととかあったからちょうど良かった。

「大丈夫だよ」
「なるちゃん、ここのチョコレートパフェも美味いぞ」
「じゃあ私も1杯頂きます」

結局なるちゃんが戻って来てから3人でそれぞれチョコレートパフェを食べると言う流れになり、地獄絵図と化してしまって、いてもたってもいられず沈黙を破った。

「なるちゃんって本当に年上好みよねぇ~。いつかの雨出祐介さんもかなり年上だったし?」
「そうかな?やっぱり父親が早くに病気で亡くなってママと2人だったから、男の人に父親を求めて憧れてるのかも」
「そんなもんなのかな?」
「まぁうさぎには分かんないかもね?でも衛さんも結構年上でしょ?」
「確かにそうだ。忘れてた!でもネフライト…さん?よりは若いよ」
「言われてみれば!」

久しぶりになるちゃんに会って、合わせたい人には正直びっくりしちゃったけど、なるちゃんが幸せそうな顔をしていたので心底ホッとした。
海野は残念だけど、まぁ…あの見た目だし、仕方ないか?笑

結局この日は話も弾み、喫茶店に2時間滞在するに至った。
その間もネフライトは黙ってチョコレートパフェを爆食い続行して後1杯と言っていたのに結局私たちの話が尽きるまでわんこそばのようにチョコレートパフェを食べ続け、合計17杯完食していて、会計は私たちのも合わせて優に2万近くしていた。
チラッとネフライトを見ると顔が引きつっていて、ちょっと面白かった。ドンマイ、ネフライト!ほとんど自分のチョコレートパフェよ!




おわり

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