良いお尻対決
「わぁ、何すんだよ美奈子ちゃん?」
いきなりお尻を揉まれ驚いたまことは大きな声で悲鳴をあげた。
「まこちゃんのお尻ってどんだけいいお尻なのかな?って気になって」
「何でそんな事いきなり気になったんだよ?びっくりするじゃないか!」
「ごめんごめん笑。前にエルザグレイにいいお尻って褒められてたの思い出してさ?」
「ああ、それって美奈子ちゃんも褒められてた奴だろ?」
「そう、だからどっちがいいお尻してるか気になっちゃってさ笑」
「そりゃあクンフーで日頃鍛えてる私だろ?」
「それを言うならバレーと日頃遅刻ギリギリで毎日ダッシュして鍛えてる私でしょ?」
どっちがいいお尻かと言う無駄な出口のない論争が始まり、その場にいたうさぎと亜美は呆れてしまう。
「ねぇ、どっちがいいお尻だと思う?」
「そりゃあ私だろ?」
急に話しかけられ戸惑う亜美に対して間髪入れず論争を繰り広げるまことと美奈子。
正直どっちでもいい亜美は呆れて頭を抱える。
「私だって美奈子ちゃんと同じで日頃遅刻でダッシュして鍛えてるからいいお尻してると思うんだけど」
黙っていたうさぎが対決に加わってしまい、亜美は益々しんどくなり相手をするのは無駄だと諦め参考書を読み始めた。
結局どちらがいいお尻をしているからは決着がつかないどころか、あろう事かうさぎまでも参戦してきてしまった。
「うさぎちゃんは関係ないでしょ?」
「そうだよ!エルザグレイに何も言われてないだろ?」
「あの時はエルザさんの隣にたまたま2人がいたからでしょ?私だって日頃戦ったり走ったりして鍛えてるもん!いいヒップしてるもん!」
「本当に?エルザグレイに陸上向きってスカウトされると思う?」
「引き締まってていいヒップしてるよ!」
「仕方ない。3人の誰がいいヒップか亜美ちゃんに決めてもらおう!」
そう言われ急に勝敗を委ねられた亜美は困惑する。
本当に心底どうでもいいし、誰でもいいし好きにして欲しい。
こんな事で巻き込まないで欲しいし、時間の無駄だと思う亜美だった。