17:一緒に…
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どれくらいそうしていたのか。
レンは、森尾の亡骸を優しく地に寝かせ、森尾の死に顔に問う。
「なんで……死ぬんだ…? 華音も…、森尾も…」
その手には、森尾が左目につけていた眼帯が握りしめられていた。少し湿っているのは、森尾の血が染み込んだからだ。
「どうして……」
喪失感に項垂れたその時、不意に、地面が揺れた。
「…!?」
辺りを見回したレンは、目に飛び込んできた光景に驚愕する。
遠くの山が大きく円形に抉られていた。
巨大化しているものの、綺麗に切り取るかのようなその能力には見覚えがある。
(広瀬…、か!?)
“アクロの心臓”を手にした広瀬。
華音とは比べ物にならないほど、威力が桁違いだ。
「アレのせいで…!」
憎々しく削られた山を睨みつける。
(“アクロの心臓”に関わらなければ、誰も死なずに済んだ…! 華音も…、森尾も…! みんな…!)
仲間たちの死に様を思い返した瞬間、浮かんだのは勝又の顔だ。
すべての元凶に思い当たったことで、レンの中で黒く粘ついた憎悪が渦巻いた。
「許さない……」
地を這うような声を漏らす。
静寂な喪失感から一転、爆発したような憎悪が噴き上がった。
(勝又ぁ…!!)
目の前が真っ赤になるほど殺気立って宙を睨んだ時だ。
背後から、葉が擦れる音が聞こえた。
勢いよく振り返って警戒するレン。
「…え?」
「あ…」
茂みを抜けてそこへ現れたのは、叶太輔だった。
.To be continued