短編:正々堂々と時に卑怯
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・昼休み
チ―――ン
白組の応援席の背後には太輔の墓がたてられていた。
白組はできるだけ見ないようにしている。
白組の応援席と赤組の応援席の真ん中にシートを広げ、全員がそれぞれ持ってきた弁当を食べ始めていた。
白組と赤組はお昼をご一緒する。
華「一個頂戴♪」
森「ん? ああ」
綺麗な玉子焼きを華音に渡した。
葵「お茶ー」
伶「ほらよ」
由「あれどうするー?」
スプーンの先を太輔の墓に向ける。
太輔の墓標には“犬”と書かれていた。
勇「どうせ復活するし、ほっとこーぜ」
由「だな」
レン「コラ、どさくさにまぎれておにぎり取るな」
奈「……………」
奈美は背後を気にしながら、サンドイッチを口にする。
ふと、伶は傍にあった牡丹柄の風呂敷に包まれた弁当箱を見つけた。
伶「これ、誰の弁当箱だ?」
五重の弁当箱である。
奈「ああ、それ、私とレンで作ったものです」
全員の動きが止まる。
男全員「2人が…?」
怪訝そうな眼差しで弁当箱を見つめる男達。
奈「?」
レン「な…、なんだよ…」
試しに1段目を開けて見る。
ゆで卵がぎっしりと収まっていた。
広「なんでゆで卵?」
レン「栄養満点だからだ」
自信あり気に答える。
森「摂りすぎるとコレステロールが…」
2段目はキャベツの千切りがぎっしりと収まっていた。
勇「男料理…」
3段目は…、
全員「……………」
蓋を開けた伶は、真っ青な顔をし、なにも見なかったことにするように蓋を再び閉じた。
華「なに…、今の…」
レン「マグロの頭」
由「サケの頭だ」
伶「ヤバい、目が合った…。夢に出そう…」
伶は両手で自分の顔を覆う。
見てしまったことを心底後悔している様子だ。
奈「具合悪いんですか?」
レン「だったら、4段目にタマゴザケがあるけど…。具合良くなるって聞いたから作った」
森「そんなもの学校に持ってきたのか!?」
未成年は飲酒は禁止されています。
4段目を開けると、イクラがぎっしりと詰まれていた。
森「タマゴザケって…」
レン「? 魚のサケのタマゴだろ?」
平然と言うレンに軽くショックを受ける。
伶「タマゴザケっていうのは、酒の中に卵を入れた飲み物だ」
レン「!!!」
自分の間違いに気付いたレン。
由(直接サケから取り出したのか。だから3段目に…)
レンは3段目からサケの頭を取り出すと、そこにイクラを詰めた。
伶「アルコールの“酒”に、ニワトリの“卵”を入れるんだ!!」
レン「!!!」
2重の間違い。
由良は呆れを通り越し、腹を抱えて爆笑した。
奈美は5段目を立ち上がり、太輔のもとへと行く。
奈「これでも食べて、元気づいてくれ」
全員「!!」
5段目はモザイクがかかっていた。
レン「アレだけは、奈美の手作りだ」
由「…内容は?」
レン「元気づくもの諸々」
レンは目を伏せ、祈るように両手を握りしめた。
奈美はそれを仰向けに倒れている太輔の口に運んだ。
太「……………」
ガハッ!!
吐血。
奈「叶!?」
森「2度死んだ―――!!」
伶「兵器…」
そのあと、太輔は担架で保健室に運ばれ、昼休みが終わるまで戻ってはこなかった。
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チ―――ン
白組の応援席の背後には太輔の墓がたてられていた。
白組はできるだけ見ないようにしている。
白組の応援席と赤組の応援席の真ん中にシートを広げ、全員がそれぞれ持ってきた弁当を食べ始めていた。
白組と赤組はお昼をご一緒する。
華「一個頂戴♪」
森「ん? ああ」
綺麗な玉子焼きを華音に渡した。
葵「お茶ー」
伶「ほらよ」
由「あれどうするー?」
スプーンの先を太輔の墓に向ける。
太輔の墓標には“犬”と書かれていた。
勇「どうせ復活するし、ほっとこーぜ」
由「だな」
レン「コラ、どさくさにまぎれておにぎり取るな」
奈「……………」
奈美は背後を気にしながら、サンドイッチを口にする。
ふと、伶は傍にあった牡丹柄の風呂敷に包まれた弁当箱を見つけた。
伶「これ、誰の弁当箱だ?」
五重の弁当箱である。
奈「ああ、それ、私とレンで作ったものです」
全員の動きが止まる。
男全員「2人が…?」
怪訝そうな眼差しで弁当箱を見つめる男達。
奈「?」
レン「な…、なんだよ…」
試しに1段目を開けて見る。
ゆで卵がぎっしりと収まっていた。
広「なんでゆで卵?」
レン「栄養満点だからだ」
自信あり気に答える。
森「摂りすぎるとコレステロールが…」
2段目はキャベツの千切りがぎっしりと収まっていた。
勇「男料理…」
3段目は…、
全員「……………」
蓋を開けた伶は、真っ青な顔をし、なにも見なかったことにするように蓋を再び閉じた。
華「なに…、今の…」
レン「マグロの頭」
由「サケの頭だ」
伶「ヤバい、目が合った…。夢に出そう…」
伶は両手で自分の顔を覆う。
見てしまったことを心底後悔している様子だ。
奈「具合悪いんですか?」
レン「だったら、4段目にタマゴザケがあるけど…。具合良くなるって聞いたから作った」
森「そんなもの学校に持ってきたのか!?」
未成年は飲酒は禁止されています。
4段目を開けると、イクラがぎっしりと詰まれていた。
森「タマゴザケって…」
レン「? 魚のサケのタマゴだろ?」
平然と言うレンに軽くショックを受ける。
伶「タマゴザケっていうのは、酒の中に卵を入れた飲み物だ」
レン「!!!」
自分の間違いに気付いたレン。
由(直接サケから取り出したのか。だから3段目に…)
レンは3段目からサケの頭を取り出すと、そこにイクラを詰めた。
伶「アルコールの“酒”に、ニワトリの“卵”を入れるんだ!!」
レン「!!!」
2重の間違い。
由良は呆れを通り越し、腹を抱えて爆笑した。
奈美は5段目を立ち上がり、太輔のもとへと行く。
奈「これでも食べて、元気づいてくれ」
全員「!!」
5段目はモザイクがかかっていた。
レン「アレだけは、奈美の手作りだ」
由「…内容は?」
レン「元気づくもの諸々」
レンは目を伏せ、祈るように両手を握りしめた。
奈美はそれを仰向けに倒れている太輔の口に運んだ。
太「……………」
ガハッ!!
吐血。
奈「叶!?」
森「2度死んだ―――!!」
伶「兵器…」
そのあと、太輔は担架で保健室に運ばれ、昼休みが終わるまで戻ってはこなかった。
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