短編:アライブクエスト
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
その夜、勇者レンが目を覚ますと、魔王由良がいないことに気付いた。
教会の中を探し回り、もしかしてと屋根をのぼると、魔王由良はそこにいた。
気のせいか、顔色が悪そうだ。
レン「具合悪そうだな、由良」
由「……久々に城から出たから、疲れただけだ」
レン「ふーん…」
勇者レンが魔王由良の隣に座った。
恵姫とよく城の頂上で談笑していたことを思い出す。
レン「……姫…、無事だろうか…」
由「おまえって、姫様のトモダチ?」
レン「まあな。昔、モンスターに村を襲われて、あたしだけがそこから逃げだして…、しばらく当てもなく森を彷徨ってたら、幼い姫が助けてくれたんだ。以来、あたしは姫の世話係になった」
由「城に住んでたのか」
レン「……おまえは、生まれた時から城生活か?」
由「んー…、そうだな。親とかいなかったけど」
レン「え…」
由「生まれたあと、ほっといても勝手に成長して、自分が魔王ってすぐに理解した。ただ、そのあとなんだよな。魔王ってなにか悪いことすればいいのかと思って、悪さしてきたけど、つまんねえ手下共とやっても面白くなかったし…」
レン「……城を出て、普通に暮らしていこうとか考えなかったのか? そうすれば……」
由「………魔王は、ただ待って、自分より強い勇者にやられるのを待つだけ。…そういう呪いだ」
レン「……なのに…、なんでそんなヘラヘラしてんだよ…。あたしなら…、耐えられない…」
由「……誰かにここまで話したの、初めてだな…」
魔王由良は、横で項垂れる勇者レンの頭を撫でた。
朝になり、勇者達は教会の前にいた。
麻生神父とモンスター論と向き合う。
麻「では、もう旅立たれるのですね」
太「お世話になりました!」
勇者太輔が代表し、一礼したあと、出発しようとしたとき、
背後からガラガラという音が聞こえて振り返った。
春「あれ、旅の方達ですか?」
馬車に乗った、ミルク屋の春花だ。
麻「今、旅立たれるところです」
春「あの、よかったら、次の町まで乗っていきませんか? 私もそこに行くので」
勇「え!?」
葵「いいの!?」
春「はい♪」
レン「それは助かるな」
太「ありがとう!」
勇者達は馬車の荷台に乗り込んだ。
麻「それでは皆さん、お気をつけて。神のご加護があらんことを」
論「バイバーイ」
勇者達も手を振った。
春「行くよ、アオ」
ミルク屋の春花はアオという馬に声をかけ、出発した。
*****
由「ドナドナドーナードーナー、子牛をのーせーてー♪」
勇「やめろよ」
由「ドナドナドーナードーナー、売られてゆーくーのー♪」
勇「やめろって言ってんだろ!」
葵「あたし達、売られちゃうの!?」
太「違う違う」
レン「……もしかして眠い?」
由「うん」
よく見ると、魔王由良の目がウトウトと眠そうだ。
春「楽しい方達だね、アオ」
ミルク屋の春花がアオに声をかけたとき、
目の前に小さなモンスターが飛び出してきた!
ア「ヒヒーンッ」
驚いたアオが勢いよく走りだす。
春「きゃあ!」
勇「わ!?」
太「なんだなんだ!?」
レン「馬が…!」
勇者達は慌てて荷台につかまる。
春「ア、アオ、止まって!!」
その時、アオが走る先に人が立っていた。
?「! そこの馬車……」
ドギャッ!
馬車は人をはねた!
レン「お、おおお、おい! い、今、人はねたぞ!? はねたよな!?」
由「ありゃ死んだな」
勇「飛んだし…」
太「ほ…、放置したままでいいのか?」
葵「カワイソー」
?「頭の中で勝手に殺すな」
レン・太・勇・葵「わあああああ!?」
荷台の後ろから剣士の格好をした男が現れた。
頭から血が流れている。
由「道戻れば教会あるから、そこで成仏させてもらえ」
?「だから、死んでな……」
剣士はその場にバタリと倒れた。
太・勇「大丈夫か―――!!?」
*****
剣士は名前を森尾と名乗った。
レン「剣士…?」
森「そう」
剣士森尾は勇者太輔に頭に包帯を巻いてもらっていた。
由「おまえも魔王由良倒しに行くのか?」
森「オレは魔王岡田の方を追っている。奴の城はもぬけのカラとなっていた。おそらく、どこかに移住したんだろう」
勇「なんで捜してんの?」
森「オレの町の近く住んでいたからな。おとなしいままだと思っていたが、ある日、突然町が襲われて、王から討伐の命を受けた」
レン「じゃあ、あたし達と一緒に行くか? あたし達、そいつの居場所知ってる」
森「ほ、本当か!?」
太「ああ、オレも別にいいけど」
森「じゃあ、その言葉に甘えて……」
由「よろしくな!♪」
魔王由良が剣士森尾の頭を叩いた。悪気はない。
剣士森尾の頭から再び血が流れ、その場に倒れる。
森「ぐっ…」
由「ありゃ」
レン・太「森尾―――!?」
剣士森尾(瀕死)が仲間になった!
.