短編:アライブクエスト
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
しばらく徒歩で進んでいた3人だが、辺りはすっかり夜になり、森の中で野宿することにした。
焚火の近くで夕飯を作っている。
レン「明日の昼には村につく。そこなら、手配書も少ないと思うし、1泊できるだろ」
焚火の上の鍋を見ながら勇者レンが言った。
太「まずその姿から目立つだろ。魔王ですって言ってるもんだ」
勇者太輔が包丁でニンジンを刻みながら言うと、魔王由良は不服そうな顔をして、両手を開いた。
由「……おまえらみたいになればいいんだろ?」
すると、角と爪と尖った耳を引っこませた。
どこからどう見ても完全な人間の姿だ。
レン「あ、マシになった」
由「キバは許せよ?」
その時、鍋がグツグツと沸騰し始めた。
レン「太輔、沸騰してるぞ!」
太輔はすぐに駆けつけ、鍋の蓋を取って味見する。
太「んー…、ちょっと辛い…」
由「これやる」
魔王由良が懐から小さな袋を取り出して渡した。
中身は白い粉が入っている。
太「……まさか…、人骨?」
由「砂糖」
レン「なんで砂糖持参してんだよ」
由「オレ、甘党だから♪」
太「アリか」
などと話していると、茂みからなにかが飛び出した。
全「!?」
モンスター論が現れた!
論「あそぼー」
太「モンスター!?」
モンスター論は勇者達を素通りして、切り株の上の料理を食べ始めた。
論「おいしい」
由「あ、勝手に食べてる」
レン「まあ、いいじゃねえか。子供モンスターだし、害はないだろ」
勇者レンはその姿に癒されていた。
その晩、モンスター論を水枕にして、3人は眠りについた。
朝食はサンドイッチだ。
モンスター論は朝食を食べたあと、家に帰っていった。
3人は切り株を囲いながら朝食を食べる。
由「オレの城のコックに雇いてえな」
太「へっへ―――」
得意げな顔をする勇者太輔。
勇者レンはハムサンドを頬張りながら、勇者太輔に言った。
レン「なー、太輔。ちょっと金借りていいか? 村に着いたら、武器を買いたい…」
太「いくら?」
レン「昨日倒したモンスターで180G手に入れたから、あと120G欲しい。それで装備一式そろえたいな」
太「いいよ。今取って……」
レン・由・太「!?」
勇・葵「ハッ」
荷物に視線を向けると、子供2人が勇者達の荷物を持ち出そうとしていた。
太「な、なんだおまえら!」
レン「あたしらの荷物、どうする気だ!?」
葵「勇太、バレたじゃん!」
勇「葵がトロいからだろ!」
葵「勇太がノロマだから……」
レン・太「ケンカするなよ」
シーフ(盗賊)勇太とシーフ葵が不敵な笑みを浮かべる。
勇「バレたのなら仕方ない! おまえ達の荷物はオレ達がいただくぜ!」
太「なに!?」
葵「返してほしかったら、捕まえてごらーん♪」
レン「上等だ!!」
勇者レンが葵に飛びかかる。
だが、捕まえようとした寸前で、シーフ葵の姿が消えた。
レン「!?」
あっという間に後ろに回り込まれる。
レン(速い! だてにシーフじゃねえってか!)
勇者太輔はシーフ勇太を捕まえようと突進する。
太「荷物返せ!!」
勇「ヤーダね!」
シーフ勇太が手をかざすと、勇者太輔が“隔離”された。
太「うわ、なんだこれ!?」
レン「太輔!」
シーフ葵は魔王由良の漆黒のマントに目をつけた。
高速で魔王由良に突っ込む。
葵「そのマント、ちょうだい!」
由「ああ、やるよ」
シーフ葵の視界が、マントで塞がれる。
葵「!?」
そして、そのままそのマントに包まれてしまった。
葵「きゃあ!?」
ジタバタとマントの中で暴れるが出られない。
勇「葵!?」
レン「でかした魔王!」
その言葉に、シーフ2人が驚き、動きを止めた。
勇・葵「魔王!?」
由「ガキ、その妙な箱解け」
勇「……チッ」
パキインッ
太「はあっ、はあっ、い…、息苦しかった」
レン「大丈夫か!?」
勇「ほら、さっさと葵放せよ!」
由「荷物も返せ」
勇「な…!?」
由「放したら、そのまま荷物持って逃げるだろ」
勇「わかったよ!」
自棄を起こしたように、盗もうとした荷物を地面に置いた。
同時に、シーフ葵が解放される。
勇「なんで魔王がこんなところにいんだよ」
由「レン、説明」
レン「あたしが?」
面倒だと思いながらも、勇者レンはシーフ2人に経緯を話した。
*****
聞き終わったシーフ勇太は大声を上げて笑いだした。
勇「ぎゃははっ、それで手下2人連れて城に戻ろうとしてんのか!?」
レン・太「手下じゃねえ!!」
勇「しょうがねえな、オレ達もついてってやるよ。そいつらよりは使えると思うし」
レン・太「なに!?」
葵「ちょっと勇太!」
シーフ葵が反対の意見を出そうとしたとき、シーフ勇太はシーフ葵の口を塞ぎ、声を潜ませて言った。
勇「城に行けば、魔王が奪ったお宝がたくさんあるはずだ。このチャンス、オレは逃したくねーな」
葵「! あったまいー♪」
シーフ2人は悪だくみな笑いをしたあと、無邪気な笑顔で勇者達に振り返った。
勇「シーフの勇太と……」
葵「シーフの葵でーす!」
勇・葵「ヨロシク!♪」
由「ヨロシク」
レン・太「あっさり!?」
シーフ勇太とシーフ葵が仲間になった!
.