短編:過去拍手文
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・寝起き
あたしと森尾と華音の3人は由良の部屋に来ていた。
由良はベッドに仰向けのまま、未だに熟睡中だ。
「たしか…、徹夜7日だったな?」
「ああ」
森尾に確認されて頷く。
あたし達はヘルメットを被って由良に近付いて起こすことにした。
いったん立ち止まって、様子を窺う。
「大袈裟じゃない? 起こすだけじゃん」
なにも知らない華音に説明する。
徹夜3日の場合。
「ふぁ~。ダリィなぁ…」
徹夜4日の場合。
「起こすんじゃねえ…」
徹夜5日の場合。
「……殺すぞ」
徹夜6日の場合。
「……………」
徹夜7日の場合。
ババババババッ
↑「はい、この時点で起こした人、散ります」
つまり、今の由良は起こすとかなりまずい。
正直、勝ち目はない。
「じゃあ、起こさないほうがよくない?」
華音はそう言うが、そういうわけにもいかない。
「由良が食堂の鍵当番だから、起こさないとメシが食えない」
あたしがそう言うと、華音は「えー!」と声を上げた。
慌てて森尾と一緒にその口を塞ぐ。
幸い、由良は起きない。
実は、由良を起こそうと思う前に部屋中をくまなく探したが、見つからなかった。
たぶん、由良が持ってると思う。
寝る前にわかりやすいところに置いてほしかった。
「「「ジャーンケーン!!」」」
結果、森尾が由良から鍵を取ることになった。
あたしと華音は少し離れて、その辺のキャンバスを盾代わりにして見守る。
「……起きるなよ…」
小声で言いながら、森尾は由良に近付いていく。
「ガンバレ、森尾」
「健ちゃん、ガンバって」
森尾はゆっくりと近付いていって、ベッドの脇に立った。
そっと布団をめくる。
由良がピクリとして、あたし達はビクリッとなった。
「森尾ー、そっとそっと」
「なにこれ、クマの方がマシじゃん」
森尾は緊張しながら由良のツナギのポケットに手を突っ込んだ。
ゴソゴソとしたあと、なにもなかったのか、反対側のポケットに手を突っ込む。
由良は今のところ、起きる気配を見せない。
森尾はゴソゴソとポケットを探ったが、こちらに振り向き、「ないぞ」と両腕でバツ印をつくった。
「後ろポケットはー?」
小声で聞くと、森尾はさらに顔を真っ青にさせる。
無理もない。
由良は仰向けになってるから、ひっくり返さないと後ろポケットを探れない。
仕方なく、あたしも協力することにした。
ゆっくりと近付き、森尾と並ぶ。
2人で協力して、由良の背中に手を差し込み、力を入れてゆっくりと転がした。
「森尾、早く取って」
森尾は由良の後ろポケットを探り、なにかを取り出した。
鍵だ。
「やった!」
華音が声を上げて飛び跳ねる。
その時、背後にあったキャンバスに背中が当たり、
ガシャーンッ ガラガラガラッ
キャンバスは積み上げられた缶クッキーと水差しとして使っていたバケツに倒れ、大きな音を立てた。
「「華音―――っ」」
あたしと森尾は小声で叫んだ。
おそるおそる由良に視線を移すと、由良は目を開けていた。
かなり怖い。
空気が殺気立つと同時に、あたしと森尾はそこから脱するために離れようとした。
しかし、由良の伸ばされた手が、あたしの左手首をつかむ。
「っ!」
ヤバい、と思った瞬間に力強く引っ張られた。
森尾と華音に名を呼ばれたが、バランスを崩したあたしはその場に尻餅をついてしまう。
電流を流して逃げようかと構えたが、由良は唸りながら這うようにこちらに近付き、「動くな」と低い声を出したかと思えば、遠慮なく人の太ももに頭をのせてきた。
「……え?」
傍から見れば、膝枕をしている状態だ。
由良はそのまま再び寝息を立てて眠り始める。
あたしはカチコチに固まったまま、動くことができない。
「よくやった!」
「そのまま由良を抑えといて!」
鍵を回収した森尾と華音はあたしを置いて食堂に向かってしまう。
「あたしはどうすれば―――!?」
小声で訴えたが、結局、由良が機嫌よく起きるまでそのままだった。
脚が痺れてしばらく立ち上がれなかった。
2度とこいつに鍵当番はさせない。
.
あたしと森尾と華音の3人は由良の部屋に来ていた。
由良はベッドに仰向けのまま、未だに熟睡中だ。
「たしか…、徹夜7日だったな?」
「ああ」
森尾に確認されて頷く。
あたし達はヘルメットを被って由良に近付いて起こすことにした。
いったん立ち止まって、様子を窺う。
「大袈裟じゃない? 起こすだけじゃん」
なにも知らない華音に説明する。
徹夜3日の場合。
「ふぁ~。ダリィなぁ…」
徹夜4日の場合。
「起こすんじゃねえ…」
徹夜5日の場合。
「……殺すぞ」
徹夜6日の場合。
「……………」
徹夜7日の場合。
ババババババッ
↑「はい、この時点で起こした人、散ります」
つまり、今の由良は起こすとかなりまずい。
正直、勝ち目はない。
「じゃあ、起こさないほうがよくない?」
華音はそう言うが、そういうわけにもいかない。
「由良が食堂の鍵当番だから、起こさないとメシが食えない」
あたしがそう言うと、華音は「えー!」と声を上げた。
慌てて森尾と一緒にその口を塞ぐ。
幸い、由良は起きない。
実は、由良を起こそうと思う前に部屋中をくまなく探したが、見つからなかった。
たぶん、由良が持ってると思う。
寝る前にわかりやすいところに置いてほしかった。
「「「ジャーンケーン!!」」」
結果、森尾が由良から鍵を取ることになった。
あたしと華音は少し離れて、その辺のキャンバスを盾代わりにして見守る。
「……起きるなよ…」
小声で言いながら、森尾は由良に近付いていく。
「ガンバレ、森尾」
「健ちゃん、ガンバって」
森尾はゆっくりと近付いていって、ベッドの脇に立った。
そっと布団をめくる。
由良がピクリとして、あたし達はビクリッとなった。
「森尾ー、そっとそっと」
「なにこれ、クマの方がマシじゃん」
森尾は緊張しながら由良のツナギのポケットに手を突っ込んだ。
ゴソゴソとしたあと、なにもなかったのか、反対側のポケットに手を突っ込む。
由良は今のところ、起きる気配を見せない。
森尾はゴソゴソとポケットを探ったが、こちらに振り向き、「ないぞ」と両腕でバツ印をつくった。
「後ろポケットはー?」
小声で聞くと、森尾はさらに顔を真っ青にさせる。
無理もない。
由良は仰向けになってるから、ひっくり返さないと後ろポケットを探れない。
仕方なく、あたしも協力することにした。
ゆっくりと近付き、森尾と並ぶ。
2人で協力して、由良の背中に手を差し込み、力を入れてゆっくりと転がした。
「森尾、早く取って」
森尾は由良の後ろポケットを探り、なにかを取り出した。
鍵だ。
「やった!」
華音が声を上げて飛び跳ねる。
その時、背後にあったキャンバスに背中が当たり、
ガシャーンッ ガラガラガラッ
キャンバスは積み上げられた缶クッキーと水差しとして使っていたバケツに倒れ、大きな音を立てた。
「「華音―――っ」」
あたしと森尾は小声で叫んだ。
おそるおそる由良に視線を移すと、由良は目を開けていた。
かなり怖い。
空気が殺気立つと同時に、あたしと森尾はそこから脱するために離れようとした。
しかし、由良の伸ばされた手が、あたしの左手首をつかむ。
「っ!」
ヤバい、と思った瞬間に力強く引っ張られた。
森尾と華音に名を呼ばれたが、バランスを崩したあたしはその場に尻餅をついてしまう。
電流を流して逃げようかと構えたが、由良は唸りながら這うようにこちらに近付き、「動くな」と低い声を出したかと思えば、遠慮なく人の太ももに頭をのせてきた。
「……え?」
傍から見れば、膝枕をしている状態だ。
由良はそのまま再び寝息を立てて眠り始める。
あたしはカチコチに固まったまま、動くことができない。
「よくやった!」
「そのまま由良を抑えといて!」
鍵を回収した森尾と華音はあたしを置いて食堂に向かってしまう。
「あたしはどうすれば―――!?」
小声で訴えたが、結局、由良が機嫌よく起きるまでそのままだった。
脚が痺れてしばらく立ち上がれなかった。
2度とこいつに鍵当番はさせない。
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