06:知ろうともしなかったんだ
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バ―――ンッ!
早朝、目覚めかけた時、突然ドアが開かれた。
「!!?」
レンは何事かと飛び起きる。
「おっはよー! レンちゃーん!」
甲高い声と共に華音が部屋に足を踏み入れた。
(ゆ、由良かと思った…)
2人同時に攻め込まれたら歯が立たなそうだ。
レンは寝ぼけ眼で「どうしたんだ」と尋ねると、「朝ごはん出来たから呼んでって頼まれちゃったー。華音、優しいでしょ?」と返ってきたので、「そうだな…。優しさと朝陽が目に染みる…」と目を擦った。
(いまいちテンションについていけねえ……)
せっかく呼びに来てくれたのだから起きなければ、と寝ながら聴いていた音楽プレイヤーに繋いだイヤホンを耳からはずす。
「あ―――!!」
再び驚かされ、体が過剰に跳ねた。
「な、なに?」
華音は突っ込むように近づいてきて、枕元の横に置かれたCDケースを手に取った。
「華音もこのCD持ってる!」
「へ?」
「あ! アルバムとか全部持ってんだー! スゴーイ!♪」
さらに部屋を見回し、小棚に並べてあった数枚のCDを見てはしゃぐ。
「…………」
そのCDは全て、レンの大好きな歌手のCDだった。
「知ってんだ……」
徐々にレンの頬が紅潮していく。
驚きとは違った、別の高ぶりを覚えたからだ。
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