日記

妖幻の血

2023/08/21 00:58
マンガの話
 未完となってしまった作品ですが、いまでもとても大好きです。

 赤美潤一郎先生の作品で、昭和初期を舞台に、体に大蛇を宿す柳之介と、吸血人形ののばら、肉吸い少女のぼたん、四紅の狐を宿す幽戸など魅力たっぷりの登場人物と、妖怪が出てくる世界がとても妖しい雰囲気を持つお話。

 今回は『妖幻の血』のあらすじとネタバレありの感想をしていきます。

 ではではどうぞ。


──2巻あらすじより抜粋──

 昭和初期─、東京。人形を受け取りに大学に出向いた柳之介は、そこで突如背中を刺される。

 呼び出した杉浦の真の目的は柳之介の血に隠された秘密を探ることだった。

 だが柳之介の血を浴びて人形・のばらが目覚め、柳之介を奪い合う展開に。

 さらには杉浦の人体実験により肉を吸う体になってしまった杉浦の細君・ぼたんも争いに加わる。

 だが杉浦は、柳之介の血に宿る双頭の大蛇に飲み込まれてしまうのだった。

 そして柳之介は、吸血人形ののばらと、杉浦よりその身を託されたぼたんの3人で暮らすことになったのだが……。



 やっぱり、のばらとぼたんだよねっていう。

 のばらのあの強さ、いいです。

 気位が高くて、でも柳之介のこととぼたんを大事に思っていて、邪魔する者には容赦なし。

 戦う強い女の子が大好きなので、読んでいて楽しい。

 ぼたんは「にくぅ~」と言いながらもちゅりもちゅり肉を食べたり、肉(柳之介)の危機には立ち向かったりと、この子もキャラが濃い。

 一番好きなキャラです。

 幽戸は敵側だけど、飄々としていて好きですね。

 悪い奴なんだけども。

 ぼたんが裏の競売に賭けられる話が好き。

 ぼたんがお腹が空いている柳之介に競売品(化け物)をすっと差し出すシーンや、連れ去られてもマイペースに肉をもちゅりもちゅりするぼたんが可愛かったです。

 山羊沼学院編では幽戸の悪人っぷりがよかったな。

 榧を獣の感情で好きなのか、人としての感情で好きなのか迷う椎名に手を貸す幽戸。

 幽戸は椎名の獣に、無理やり色んなキメラをくっつけて柳之介と戦わせようとする。

 結局、椎名は最後人としての感情で榧が好きなことがわかり、そのまま死んでしまうんだけど。

 悪い奴はどの漫画でも昔から惹かれます。

 外伝はぼたんに惚れた肉屋の将吉の話で笑えました。

 とにかくぼたんが可愛い話。

 未完なため、幽戸がのばらを連れ去ったあと2人は? 柳之介は? どうなったのかわからないままですね。

 今回この日記を書くため読み返してみて、やっぱりいいなぁ~と思った作品です。

 いまは手に入るかわからないですが、コミックス全4巻で発売されていました。

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