以前、私には顔に大きなほくろが2つ、小さなほくろが1つありました。

　その内の1つは、子供の頃からあったほくろが段々と肥大化して、ぷっくりと浮き上がってしまい私のコンプレックスでした。

　痛いことが嫌いな私は諦めていましたが、切開手術ではなく電気メスで切り取る方法があることを知り、ほくろを取ることにしました。

　ネットで調べて病院を決めて、電車に乗り向かいました。

　先生がまず悪腫瘍か、そうではないただのほくろか、調べてくれます。

　私はただのほくろだったので保険は利かずに手術となりました。（悪腫瘍の場合は保険が利きます）

　ほくろが大きかったので先生が

「電気メスより切開の方がいいと思うよ」

　と言ってくれましたが、切開手術は切開した後、糸で縫い合わせると言われて、怖いので先生に電気メスでしてもらえるように頼みました。

　麻酔をして電気メスで切り取ってもらい見た私の顔には、穴の開いた跡。

　持たされた鏡で呆然と自分を見る私に心配した先生が

「ほくろの芯があるとまた再発するからかなり深く掘ったけど、大丈夫だからね」

　と言ってくれました。

　私が呆然としていたのは顔に穴が出来たことではなく、やっと自分のコンプレックスがなくなった顔を見て嬉しくて感動して、言葉をなくしたからでした。

　しばらく通院して軟膏を塗りガーゼとテープをして過ごし、日に日に開いた穴の跡はなくなっていきました。

　最後に先生に

「ほくろのあった跡に黒い芯が出来たら、また教えてね。取らないとまた再発するから」

　と言われましたが、しっかり深く掘ってもらったので再発はしませんでした。

　自分のコンプレックスはまだありますが、ほくろは本当に取ってよかったです。

　ちなみにこれ以上の美容整形は考えてません。

　痛いのが嫌なので。