姉は夏、家に蚊がいると知ると親の仇のように、血なまこになって探します。

「誰やー、わしの血ぃ吸ったんは！？」

　姉は蚊に食われると、吸われた場所が腫れてしまって強烈に痒くなってしまうようです。

　私の場合はなんだか体の反応が鈍いので、

「あ、痒いと思ったらこれ、蚊に食われたのかなー」

　なんて少し掻いたら痒みが収まっちゃうのですが。

「あんたそれね、老人と一緒だから。年寄りは蚊に食われても反応が鈍くなっていて、痒くないらしいよ」と姉。

　どうやら私はお年寄りと同じレベルの反応のようです。

　にゃんまるも、夏になると体を痒がって蚊に食われたりしているようで、姉は猫のためにべープやアースノーマットを1日中、つけています。

　そのおかげか、蚊の被害が収まっているようですが、やはり姉が食われやすいようで、昨日も痒がっていました。

「なんでわしの血ばかり吸うんだ！　体の反応が鈍い夢の血を吸えばええやろっ！？」

「あんたの血ぃは旨いんだよ、多分」

　そう姉と母が話していました。

　姉と私は同じA型なんですが、本当なぜなんでしょう。

　夏が終わるまで、姉の蚊との戦いは続いていくのでした。