忠犬的な2匹の部下③
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【take1】
関係者以外立ち入り禁止の国家公安委員会警察庁のサーバールームに侵入者が1人この先にいる
なんという不届き者……そんな奴はこの私が取っ捕まえてやる!
仲間と共に暗い空間を忍び足で近づいていく
そしてこの先の一本道の通路を通ればサーバールームにたどり着く
「風見、三浦……お前達で侵入者を追い詰め捕らえろ。だが奴がお前達をくぐり抜け逃走した場合、俺はここでそいつを取り押さえる」
「はい、降谷さん任せてください!我々だけで捕まえてみせます!いくぞ…」
「「はい!」」
『いってらっしゃ~い!…では降谷さん、私達はここで待ち伏せていましょうか♪大丈夫ですよ……もし風見が侵入者を取り逃がした場合はクビにしちゃってください♪』
降谷さんの指示に忠実に従う仲間に三浦はさわやかに手を振って見送ってとんでもないことを言い出すそんな彼女に風見が黙っているはずもなく彼女の首根っこを引っ張って連行する
「降谷さん、その場合は三浦も連帯責任でお願いします。いくぞ三浦!」
『い゛いやだーー!?風見と心中退職なんて!!?降谷さん!さっきの取り消しますぅぅぅー!?!』
はははっ……と苦笑いする降谷は彼らを見送った
* * * *
【take2】
入り口付近で真っ暗やみのサーバールームに侵入者がいた!
風見と2人の部下と三浦は中の様子を伺いタイミングをみた風見が照明のスイッチをいれて部屋に突入
「そこまでだ!そこから離れて手を上げろ、フッ……お前達の動きはお見通しだ」
風見の背後にいた部下達が拳銃を構えて(私は断じて!風見の部下じゃないからね!!降谷さんが指揮は風見に任せたから私はそれに従っている、だ・け♪)女は両手をあげたが私は女がニヤリと口元を持ち上げたことで身構えた!!
次の刹那に女は部下に手刀を打ち込み沈めると狙いを素早く変えて風見にむけて右肘を打ち込もうとしたのを私は見逃さなかった
『か、風見ーーー---!!!』
「!?!、--っ……三浦っ………」
三浦の悲痛な叫びが響き渡り風見はそんな彼女に目を見開き驚きを隠せない
いつも歪み合い、降谷さんの部下として相応しいのは自分だと言い争っている同期が自分に身に迫る攻撃に息を呑み焦りの色を瞳に灯していたからだ
三浦………と風見はこのとき彼女の観点が明かに変わった…………………
のだが
その束の間………
『風見!あっ、ぶなあぁいいいぃいい!!!』
「!?!…お、おい!?三浦----グハッ--!?!」
「「か、風見さああぁぁああああぁぁぁぁんん!!!?」」
女に向かって飛び蹴りをした三浦だったが女はしなやかな体で体勢を変えて三浦の攻撃をかわしたのだがそれが仲間の風見に向いて彼の左頬に直撃!
入り口付近の壁に凭れ倒れた風見に部下達の悲鳴があがった……その隙に女は扉から疾風のごとく逃走したことなど三浦は気にせず"ふぅー…"と息をふき額の汗を拭う仕草をすると
『なんとか女の攻撃を防ぐことはできたわ!大丈夫でしたか風見?』
「「(いや、三浦さん大丈夫じゃないです!?!女からは防げれましたが、代わりに三浦さんの攻撃が風見さんに直撃したのですが!?!)」」
見事に風見の姿をスルーする上司に部下は心の中でツッコミをいれた
* * * *
【take3】
東都水族館にある大観覧車にて奴等、犯罪組織が公安が確保していたキュラソー奪還を目論みに姿を現してきた
奴等の仕業で明かりが落とされ軍用ヘリを平然と利用し風見がキュラソーと元に乗っているゴンドラをアームで無理やり奪い連れ去ろうとしている!
危ない観覧車を登りきり風見が乗っていたゴンドラに着くと
「おじさん!起きて!!」
「ッッ………………」
『風見!?…!……それにボウヤ!なぜここに?!(キュラソーがいない。…組織から逃げたの?)』
「!?、お姉さん公安の人!早くおじさんをここから逃がさないと!?」
ガッコン!?メキメキッ!……バッキッ!!
『チッ…ゴンドラが切り離された!風見!起きなさい!?』
するとアームの爪が左右に開こうとしている!奴等キュラソーがゴンドラの中にいないと気づいてゴンドラを落とす気なの!?
三浦の思考は的中しアームがゴンドラを手放した!
「ヤッベェ!落ちる!!わぁっ!お、お姉さん!?」
『ボウヤ!私にしっかりしがみついていて!!』
三浦は片手で手摺にしっかり掴まり気を失っている風見をもう片方の腕で閉じ込め、これから襲い掛かる衝撃に身構えているとその瞬間は直ぐに訪れレールを突き破り通路を破壊しながら落ちていく!
通路に激突した衝撃で跳ねあがりゴンドラの窓に叩きつけられながら何段もの通路に激突しながら落ちたゴンドラは観覧車中央のシャフト付近でようやく止めた
『イッ…タァー……ハッ!ボウヤ!?』
自分の体に掴まっていた男の子がいないことに気づいて慌てて辺りを見渡すと私達はゴンドラの窓から放り出されていた
ゴンドラが上の通路をへし曲げて倒れかかるように止まっているのを見上げ息を呑んだ
「お姉さん!?大丈夫!!」
『!、ボウヤは大丈夫なの!』
「うん、なんとかね?それよりおじさんは!?」
走り寄ってきたコナンが幸い私の中の腕にいた風見に声をかけると
「ウゥッ……………」
『大丈夫みたい………』
「良かった………えっとお姉さん、僕いかなくちゃ……おじさんのこと頼んだよ」
『嫌よ』
「えぇえ!?!」
とても嫌な顔をして即答した三浦にコナンは目をひんむいて驚愕をあげた
「お姉さん、公安の……人なんだよね?仲間なんだよね?」
『わたし、風見のこと仲間だと思ってないし。私が慕っているのは降谷さんだけよ。』
「え、安室さんだけ?」
『風見なんて早く殉職でもすればいいのよ!』
「………、じゃあなんで助けに来たの?それにゴンドラが落下しそうになったときだっておじさんを守るようにしてたし……」
怪訝な顔付きで聞いてくる降谷さんが気にしているこの江戸川コナン君という子に私はクスリと笑って言ってやった
『わたし貴方のことも嫌いなのよ江戸川コナンくん?』
「へぇ?…ぼ、僕も!な、なんで?」
分からないといっているボウヤの顔
『兎に角、嫌いなの!降谷さんが気を許している人が………でも彼が悲しむ顔を見るのはもっと嫌。だから風見を助けたのよ!たとえこんな奴でも降谷さんが涙を流すなんてことは………………もっっっっと!いや!!』
「ハハッ……、そうなんだ。じゃあおじさんのことは大丈夫だね!それじゃあね!」
『あ!ボウヤ!!…………あんたもいつまで寝てるのよ、まったく。…仕方がないわね』
といいながら三浦は風見を連れて大観覧車から逃げ出した
* * * *
【take4】
「!……風見、三浦!!無事だったか!」
『!?、ふ、降谷さん♪』
駐車場付近で合流した安室に三浦は大いに喜んだ…だが風見の顔色は暗くなる
「す、すみません降谷さん、キュラソーを取り逃がしこのような結果に……」
「いや、ノックリストは守護することはできたんだ……よくやった風見。それより三浦……顔が悪くないか大丈夫か?」
『!?(パアァァァ////)心配してくださるんですか!大丈夫でっ……---ッッ』
ガクッ
「三浦!?」
と突然倒れそうになった三浦に安室は思わず声をあげた
そして地面につきそうになった彼女を支えたのは風見
「すみません降谷さん。三浦は落下するゴンドラの中で体中打撲を受けています。気を失っている私を三浦が庇ってくれていたお陰で自分は大したことはありません。降谷さんすみませんが三浦のことお願いできますか?」
「!……ああ、わかった。三浦…風見をよく守った、大丈夫か?」
安室の腕の中に預けられたことに驚き三浦は風見を横目で見詰めてどういうつもり?という目で疑っている
風見は彼女にしか聞こえない声で囁く
ボソッ「今回だけだ……お前こそ降谷さんを悲しませるなよ。」
『!?!』
そう言って部下達と去っていく風見の背中に三浦は"うっさい"と悪態つきながらも慕っている降谷に抱きしめられたこの瞬間にこれほどの幸せはないと噛み締めちょっぴり風見に感謝していた三浦だった
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