スケッチブックに描かれていたのは……
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夏の日の今日
わたくし琉奈の初めての
キャンプデビューです!!
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「着いたぜー!!」
「わぁーい!」
「いい場所ですね!」
「おい!おめーら、車から荷物を降ろしてテント張ったり準備してからだぞ!」
「あの子達は江戸川君に任せて琉奈さんは私と組みましょ?」
『ええ、でも私、キャンプ初めてだから哀ちゃんの足を引っ張っちゃうかも………』
「フッ……心配はいらないでしょ琉奈。ここに来るまでの間に子供達と散々計画を立てて色々準備していたです。……それに昨日の夜までテントの張り方の仕方を読んで勉強していたんですから?」
『!?!…い、言わないでくださいよ昴さん!なんか恥ずかしいじゃないですか!!……~~っ///』
「?………そうですか?私は子供みたいで可愛らしいと思うのですが^^」
『かっ!…可愛いって////』
恥ずかしげもなく口にした告白に恋人の琉奈はそそくさに哀ちゃんを連れてテントを張る場所を探しに行く
そんなわけで、私達が訪れた場所は湖畔辺りのキャンプ場
フリースペースのキャンプ場が多くあり、自由に広々なキャンプ場
湖畔の近くには林間がありその中から聞こえる蝉の鳴き声、車のトランクには虫取りをする気まんまんで虫取り網や虫かごが詰められていた
目の前に広がる湖畔の絶景に琉奈は今日は楽しい一日を過ごせる予感を感じ微笑みを漏らす
「「「やっと出来た~~………」」」
と子供達はそれぞれテントを建てた後、疲れが出たのか、草の絨毯に寝っ転がっている子供達の前に昴の影が差し掛かり
「お疲れ様です。では遊びに行ってきてもいいのですが、遠くには行かないこと……約束できますか?」
「「「!……はーーい♪」」」
さっきまで疲れが吹き飛んだのか歩美ちゃん、光彦くん、元太くんの3人は起き上がって虫取り道具を手に林の中へレッツゴー
3人がコナン君と哀ちゃんの名前を呼んでいる、2人は仕方がないって感じで向かう
コナンと哀ちゃんは大人びている子供なのよね
「さて、私達はどうしますか?」
『私はこの美しい湖畔をスケッチしようかなって思っているけど、………昴はどうするの?』
「私は…………そうですね、あそこでボートを借りれるようですが、良かったら一緒にどうですか?」
『!、…素敵!行く♪』
琉奈と昴はさっそく貸し出しているボートに乗って湖畔の湖を漕いだ
漕いでいるのは沖矢で琉奈の手にはB4サイズのスケッチブックと数本の鉛筆を持って、静かに湖畔の風景を下書きしているが…実は描いているのは目の前でボートを漕ぐ沖矢昴をスケッチしていた
チラリと気づかれないように彼を描いていく
彼も横を向いていて、きっと気付かれないだろうと思う中で描き終わる
「終わりましたか?良かったら見せてください。」
『え!?いや、下書きだから、色を塗ってないから見せたくないなぁ~。』
「そうですか…なら仕方がないですね。」
スケッチブックを見せるのをなんとか回避した琉奈は安堵して息をふく
と、言っても1度も彼に私が描いた絵を見せたことがない
陸に到着してキャンプ場に戻ると子供達だけで夕飯の準備をしていた……
自然の中でひと時を過ごすので日常生活とは違って私も子ども達と一緒に楽しめて、当たり前につける火はこんなにも困難なことなんだと火起こしをしてみて実感したし、いつもと同じ食事が外で皆と調理する体験に心躍り食べると一段とおいしく感じた。また、同じ空間でみんなが力を合わせて過ごすキャンプをいつかしようと子供達と約束したの…
時間はあっという間に過ぎてそれぞれ建てたテントで寝ることに、
歩美ちゃんと哀ちゃんで1つのテントに、もう1つは男の子3人で、そして琉奈と昴で今日の夜を過ごす
けど……
『……(ど、どうしよ~~……眠れないよぅ~~!?)』
狭い空間で二人きりで眠りにつこうとする琉奈だが後ろから自分を抱きすくめて寝息をたてている秀一………吐息が耳元にかかって余計に琉奈の心拍は上がり、そのせいで眠れない
しかし、だんだんとその吐息と伝わる彼の体温が心地よくなってやっと睡魔に襲われ夢に落ちた
「……………」
彼女が寝息をたてると変装が解けない秀一は突然ムクリと起き上がってテントから出た
それから数分後………
『…………、(クッシュン!!)…寒っ………んん?昴?』
寒気を感じた琉奈はくしゃみをして目が覚めてしまって、秀一の姿がないことに自分も外に出でることに
『わあっ!………月明かりがすごく明るい!湖畔がキラキラ光ってる、昼よりきれーい///……そうだ、スケッチしなきゃ!!………??、』
鞄の中を探りスケッチブックと鉛筆を探すのだが肝心のスケッチブックがない!
『あれ?おっかしいなぁー?確かにココにっ……………!?………ま、まさか!?!』
急いでテントから出て周りを見渡すと湖畔を眺めている昴の後ろ姿を発見するのだが
『!!!………みっ、見ないで----////』
「!?……、………起きたのか?だが、すまないがもう手遅れだ?」
『~~~ッッ、/////』
秀一の手には表紙を捲ったページを開いている………しかも今日描いたボートを漕ぐ昴の姿を、彼がまた見つめている
その眼差しがまるで直接自分に向けられているような感覚に陥った
「いつも見せてくれないと思ったら、そういうことか?………殆ど俺を描いていたのか。まあ、いつも視線を感じていたからな、もしやとは思っていたが………」
『か、返して!?///』
手を伸ばし彼からスケッチブックを取り返そうとする琉奈にチョイっとスケッチブックを高くあげて取れなくする赤井
「クククッ………、琉奈………名前を呼べ」
『え?……しゅういち?……--っ!!?』
チュッ…………
彼の本当の名前を呼ぶとスケッチブックで二人の顔を遮りその中で秀一からキスをされてしまった私は、一瞬なにが起きたのかわからなかったが理解した途端、静かに秀一の口付けを受け入れた
"スケッチブックに描かれていたのは……"
(彼ばかり……)