どちらが本命?
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「加奈……」
色気のある低音ボイスと
「加奈さん……」
優しい音色を含んだ声の
2つ持つそれは
私の中で両者とも愛しい物……その他も………
一体、自分は本当にどちらを望んでいるのだろうか?
*
*
*
スッ……
「おい、こんな所で寝るんじゃない」
『っ………んんぅっ?………ぁ…、今日はそっちなんだ?』
急に意識が浮上して視界が光を灯せば、ソファで仰向けで寝ていた私を見下ろす黒いニット帽がトレードマークとも言ってもいい恋人…赤井秀一が合鍵を使って私の家に侵入していた
「……、嬉しくないのか?久しぶりの姿の俺に」
『フフッ…、嬉しいに決まってるわよ?秀一のその全てに///(でも…あっちもそうなんだよね?)』
加奈は癖毛がある茶髪の男の姿が脳内に浮かんだ
彼はFBI捜査官で、今いろいろあって今まで 沖矢昴という人物に化け過ごしていたのだが今日は彼の本来の姿見が目の前に現れたことに加奈の鼓動が煩く高鳴っていた
寝惚けがまだ残ったままだが上体を起こしソファに座ると隣に座り込んだ赤井を見る
「……??…なんだ?」
『(ドキンッ!?)…変声機してないの?』
煙草を吸い始めた男に質問した加奈
「一応、首に着けているが…何故そんなこと聞く?」
『(ドキッ…ドキッ…)……好きなの///』
「……は?」
ボソリと呟いた言葉に赤井は訳が分からないと声を溢す
すると加奈は恋する乙女のように両手の平を頬に添え、ポッ…っと頬っぺたを紅色に染めて言う
『秀一と昴の声色が大好きなの!!あっ…もちろんそれぞれのトレードマークのニット帽や眼鏡、鋭い目付きに細目られた目、大半が黒い服装や着こなした服装………そんな一人の人間が二つの個性を持つ貴方に恋しちゃってて、秀一の声きいていたら昴の声が恋しくなっちゃったから、もし今、変声機もってるなら聞かせて欲しいなーって////』
「………」
そんな彼女の加奈に赤井は珍しく瞳を丸くして見詰めてしまっている
只今の赤井の心境は複雑模様だろう?
確かに彼女は自分を好きと言っているが
沖矢昴は自分だ
しかし、赤井秀一に戻る時、彼女の中に沖矢昴という存在を残すのは正直……嫌だった
だから……加奈、選ばせてやる……
ドサッ……!
赤井は加奈を再びソファに寝かせ彼女の上に馬乗りになり変声機に手を伸ばし電源を入れ沖矢昴の声を出した
「加奈……、お前が本当に愛しているのはどっちなんだ?もし沖矢昴がいいって言うのなら、組織との決着がついた際は証人保護プログラムを受け、あの男としてお前と生きていってもいい…」
『-!!?…えっ??……えっと……冗談でしょ、秀一?』
大好きな話し方と姿は秀一のものだけど、これまた大好きな沖矢さんの声色のコラボに加奈は困惑するが、最も困惑しているのはどちらを取るかという件だった
『---ッ、そ…そん、そんなの選べるわけないじゃ「ほんとうにそうなのか?」--!!?』
(嗚呼、やっぱり私は………)
秀一が好き見たい………………
* * *
翌日の朝……
(おはよう御座います、加奈さん)
((ドキン!!)昴…おはよう!)
(たったいま朝御飯の支度ができましたので一緒に食べましょうか?)
(はい!!あぁ~~、エプロン姿と料理する沖矢さんもやっぱり素敵ですね///やっぱり戻っても、たまには昴になっていただいても宜しいですか!!)
((………、どうしたらいいんだ))
END……