黒の組織珈琲店へいらっしゃいませ!
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俺の名前は諸星大
黒ずくめの組織の幹部でReyというコードネームを授かった者だ
幹部として仕事をこなすようになった数ヶ月のある日
組織に組織のボスに忠実な番犬狼とも言えよう銀髪の男
幹部のジンに夜中呼び出され言われた場所に俺は待っていた
「ライ…」
「……突然の呼び出しだが仕事の誘いか?」
寒い場所で待っていた俺に声をかけてきた低い声
俺を呼び出し待たせた人物が声をかけた
「いや……ライついて来い」
どうやら仕事ではないらしい?ならなんの用だというのだろうか?
「こっちだ…道を覚えておけ……」
時計店と廃ビルの間の細道へと入ったジンのあとに続く
その道から真っ直ぐ進むと別れ道が現れ右へ左へまた右へと迷路のような通り道を通るとポツンとある扉を目にした
扉の横にランプが設置されていて火が灯してある
「ココだ…」
どうやらここが目的の場所でジンが扉を開けて入る
扉を開くとチャリンとベルが鳴った
その中はバーだと思う雰囲気の内装で見た瞬間お酒の店かと思ったがテーブル席の向かい側に店員と思われる女性がウエイトの服装で珈琲豆を碾き臼(うす)で粉にして作業する後ろ姿を見る
棚には沢山の珈琲豆等が並べられていた
「…珈琲店か?」
「そうだ…ここは組織専用珈琲店。だが幹部の者しか来店を許されていない喫茶店だ……」
テーブルにはジンの相方ウォッカと初めて顔を合わせる左目に蝶のタトゥーをいれた女と帽子を被りサングラスをかけた男が席についていた
ジンがウォッカの隣に座ると俺もそれに続きジンの隣に座った
「ふぅ~ん、あんたがライかい?アタイはキャンティだよ。」
「俺の名は…コルン。」
「…ライだ、よろしく」
軽く自己紹介すると
『ジン?貴方の隣に座っている人は新しい幹部ね?』
「!?」
長い髪を後頭で1つくくりでポニーテールにしている店員女性は後ろを向いていたから素顔は見えなかったが、彼女が振り向き俺に素顔を見せると
両目を白い包帯で巻いていたため、彼女の瞳の色は見えない
「加奈…マティーニ…」
『ジン…何度言わせればいいのかしら?ココはバーではなく珈琲店だってね…』
加奈という店員はそういいながらもマティーニを作り上げ注文客に差し出した
彼女は目を目隠ししているにも関わらず、まるでそんな物していないようにテキパキと棚からグラスを取り出し作業している
ウォッカ、キャンティ、コルンはそれぞれ好みの珈琲を注文
『ライ…貴方は何にする?』
彼女は顔を俺の座る方に向けて尋ねられた
「ブラック珈琲を頼む。」
『OK!』
慣れた手付きで珈琲豆を挽(ひ)きマグカップにお湯を注ぐ
頼んだ珈琲をさっそく一口飲むとライは目を見開き彼女のいれた美味さに舌が感激をうけたのだ
『どうやらお気に召したようで。イタリアンローストという珈琲で、ブラックが好きな方へおすすめのコーヒーなのよ!
』
「君の淹れたこれは今まで口にしたことがないブラック珈琲…天と地の差だ。どうしたらこんなに美味いのが淹れられるんだ?やはり碾き臼で粉にすることでこの美味さが出せるのか?」
『ふふ…それもあるでしょうけど、それだけじゃ駄目駄目。コーヒーの風味は、焙煎の度合い・コーヒー豆の挽き加減・淹れ方によって変わる。その豆本来の持ち味や旨味が出ることに加えて、本人の好みにも左右されるものなのよ♪』
「ホォー…」
胸高らかに話す店員女性にそこまでの知識と技術を得ている彼女に俺は関心する
ライがこの店に他の従業員はいないのかと聞くと、彼女ただ1人が経営する喫茶店
つまり加奈さんがマスターだ。
「…加奈さんその目は、事故か病で見えなくなってしまったのか?」
あまりそういった話はしない方が正しいと思われるが俺は気になって尋ねた
『…見渡せる瞳は得ているが、己が幕を閉じる……ただそんな理由よ。』
「?…」
彼女の謎めいた言の葉はどんな意味なのだろうか?