太閤恋する七冠王
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夜空と街の光がイルミネーションと化している雪がシンシンと降る街並みを眺めながら加奈はドレスアップした服装で、とあるビルのレストランの席で人を待つ
「すみません、遅れてしまって……」
『!?…うんん、いいよ?そんなに待ってないし。それで話って何、秀吉?』
彼もいつもの服装ではなくピシッとした黒いスーツで現れた
まぁ、こんなレストランで普段着でくるわけないかと一人で納得していると突然、彼は茶色の封筒を取りだし私の手を取ると……
「7つ揃うまで開けないでください…揃ったら連絡しますから!」
『え、え??……』
「約束ですよ?」
半ば押しつけられて受け取った封筒の中身に加奈は秀吉からの連絡を楽しみに待つことに……
* * *
「加奈さん?加奈さんってば!!起きてください!」
『んぅ~……ん?あ、苗子ちゃん…お早う!』
「寝惚けているんですか?いまパトロール中ですよ?」
街の中を走行するパトカーの中で勤務中なのに私はうたた寝してたみたい
「それよりなんなんですか?7つ揃ったらって?」
『ふえっ!?わたし寝言言ってた!?』
家族ならまだいいが友人といった人達に聞かれたのは、とても羞恥を覚える
私は赤い顔を後輩に見せないよう背けながら、7つとは恋人が告げた約束だと伝えた
『でも、中々その連絡がこないの………忘れちゃったのかな?』
「どこで知り合ったんですか?」
『大学生の頃、電車の中で出会ったのよ……その7つがなんなのか?私も分からないの?』
「その人、船乗りさんだったんじゃない?」
!!?……
加奈達の会話に乱入したのは、頭がいい少年、江戸川コナン君で彼の後ろにはあの子供達もいってランドセルを背負っていることか、学校帰りだと理解できる
「その人、日焼けとかしてた?」
『うんん…、白肌でニートっぽい感じなのよね?職業は何してるの?って聞いたことあったんだけど、はぐらかされちゃって。よくどこかに出掛けてたみたいなんだけど不定期で仕事のようには見えなかったし…彼、私の父と趣味が同じで遊びに来てたよ?』
本当に秀吉は何をしている人なんだろう?
「ぶつかってきたのはそっちだろ?」
「あんだとコラ!!」
『!?……苗子ちゃん、ちょっとバックして路肩に停めててくれる?』
「あ、はい!………《ピリリ…ピリリ…》あ、桜子から……《何?いま仕事中なんだけど?………ええっ!?人が亡くなってる!?》
それを耳にしたコナン君は三池婦警から場所を聞いて子供達と去っていくのを加奈は見た
『コナン君達どうしたの?血相変えて走っていったけど?』
「私の友人から人が死んでるって電話があって……」
加奈はあの子のことだから事件現場に向かったんだと子供をそんな所に行かせちゃいけない正義感から自分達も向かい止めることにした
苗子ちゃんに場所を尋ねると、シャトー米花マンションと答えが返ってきたことに"え……"と声を漏らす
予期せぬ不安を抱えながら私は彼の住むマンションにパトカーを走らせた
『事件現場は何階なの?』
「18階です!」
『!!?(そんな偶然があるの……もしかして事件があった場所って…人が死んでるっていうのが秀吉だったら!!?)』
早く早くと上階へ登るエレベーターの中で加奈は物事を悲観的に考えてしまい目に涙が溢れ出ようとしていた
チンッ…!
開平した扉から飛び出しいち早く秀吉の部屋へ……インターホンを鳴らさず玄関扉を叩き彼の名前を呼んだ
苗子ちゃんが何か言ってるけど、聞き取れる状態ではなかった
中々出て来ないことに私は確信に変わって溢れた涙が頬をつたった時、カチャと鍵が外れた音が…………
「はい?何スか?…って加奈タン!?どうしたの!何を泣いてっ…『うわあぁん!!秀吉--っ!?』わぁっ!?」
中から出てきた秀吉の安否に加奈の不安は晴れ安堵に胸を撫で下ろすと涙がポロポロと落ちて思わず秀吉に抱きついてしまう
秀吉は何がなんだが分からなかったが恋人が落ち着くまで"大丈夫…"と優しく囁きながら背中を撫で続けた
『ヒック……っ、ごめん私の勘違いで秀吉を不安にさせて』
「心配いらないよ加奈タン。それより何があったんだい?」
加奈は事の次第を秀吉に話すと苗子ちゃんと苗子ちゃんの友人、米原桜子ちゃんだっけ?二人が秀吉さんに事情聴取といい、私と秀吉はお隣さんの事件現場に招かれた
けど美和子が言ってた通りコナン君は色々な視点を見つけ謎解いて行き、駆け付けた目暮警部達と共に殺人事件を解決する
その時、秀吉がまるで探偵のように事件を見抜いて語る姿には、私は"格好いい…///"と思いながら事件は解決へと導かれていったのです。
* * *
その事件の帰り道に子供達が冴えないお兄さんだったな…と私の恋人、秀吉のことで会話していた
「まぁ、いいんじゃない?頭が切れて事件解決のサポートしてくれたみたいだし…」
「ああ…俺も有名人と推理できて、ちょっと舞い上がっちまったよ…」
「羽田秀吉なんて俳優いましたっけ?」
「世間じゃ違う愛称で呼ばれてるからな…ホラ、この人なら知ってるだろ?」
コナン君はスマホの動画、太閤名人四冠達成した観戦後の感想を話しているムービーを観せると子供は吃驚すれば感嘆をあげた
「なるほどねー、名前が羽柴秀吉に似てるから太閤だったのね?」
「ああ…本当はあの日、予選で将棋会館に行ってたんだけど加奈さんに棋士だってまだ知られたくないから言わなかったらしいよ……まぁ、将棋で7つっていったら……」
--数年前--
「(加奈タン、僕やったよ!!念願の名人位とっちゃったよ~~♪)」
秀吉は犬の像がある場所で恋人の加奈を待たせていた……秀吉は先程、将棋の大局で名人位を勝ち取り、それを伝えたくて満面の笑みを溢しながら待ち合わせに急ぐ
『!?…もぉ!遅いよ秀吉さん…、………////』
加奈はよく秀吉が遅れてくることに不満を覚えながらも大好きな人と会えて花咲くごとく満開な笑顔を浮かべた
「ごめんごめん、戦いが長引いちゃって……」
『ゲームでもしていたの?』
携帯を弄りながら尋ねる
「ゲームといえばゲームだけど、実は今日…僕ね…『それよりね?見てみてこのニュース!横綱の天鵬が夏場所を優勝して全六場所連続制覇ですって♪すごいよね?1年間ずっと勝ち続けるなんて!こんな王様みたいな人が旦那様ならお嫁さんは女王様気分ね♪あっ、別に秀吉さんにはそんなの求めてないから///』……………」
「(棋王、王将、王座、棋聖、王位、竜王、名人…………七冠!!!)」
秀吉は名人位を報告しようとした際、横綱の六場所連続制覇のニュースを見てはしゃぐ恋人の加奈に唖然とした表情を浮かべてしまう
自分には横綱よりも上回る称号を手に入れられないと言われているようで秀吉は横綱の六場所連続制覇の称号より将棋の全七冠を勝ち取って自分の方が凄いと加奈タンに伝えるために、あの封筒を渡された原因を加奈は知るよしもない。
もしあんなことを言わなければ秀吉から"将棋の名人位を手にしたんだぁ!"と伝わって彼が天才将棋棋士だと知り得ることができたのではないだろうか?