第6章 吟遊詩人と召喚士
セシル達は、ローザとパロム、ポロムの魔法とギルバートの歌でのサポート、そしてカインの竜特有の鋭い爪での攻撃によりなんとかクリスタルルームにたどり着くことができた。
しかし、そこにはーーー…
「ゴルベーザ!!」
カインが叫んだ。
そう、すでに輝く土のクリスタルを手に持っているゴルベーザがいたのだ。
「しまった!!遅かったか…!ポロム、ホールドを!」
「ダメですわ、セシルさん!リフレクがかかっていますの!」
打つ手はないのか。
誰もが諦めかけたその時、ギルバートが歌声を響かせた。
「?!」
すると、ゴルベーザの体の動きが封じられ、ゴルベーザは身動きがとれなくなってしまった。
「ギルバート様すごいですわ!」
「今だ!!」
クリスタルをゴルベーザの手から取ろうとセシルが駆け出すが、
「……ッ……はあぁっ!!!」
ゴルベーザが全身から魔力を解き放ち歌の縛りから解放され、その場から消えてしまった。
魔力はローザがシェルの魔法でバリアを張り防ぎ、仲間達を守った。
だが……。
「土のクリスタル…持って行かれちまった。もう少しだったのに」
カインが悔しそうに床を睨み付けた。
「とにかく、トロイアに行ってこの事をリディアに報告しよう……」
セシルが言うと、仲間達は沈んだ表情で頷いた。
「そっか…クリスタル、持ってかれちゃったのね」
「すまない……」
セシルはリディアに頭を垂れた。
「これからまたゴルベーザを追って旅を続けて、必ず土のクリスタルを取り返してここに戻ってくる」
「うん。その言葉信じてるよ」
「ありがとう。リディア…」
セシルはリディアの優しさに幾分か救われたようだ。
「待ってるよ。また会おうね、ギルちゃん」
「はい。リディア」
リディアとギルバートはニコッと笑い合った。
リディアはギルバートが気になるのだろう。
ギルバートにだけ「また会おうね」と言ったのがその証拠だ。
トロイアを旅立つ道中、セシルにニヤニヤとそれを告げられると、ギルバートは耳まで真っ赤になった。
しかし、ギルバートはそのときめきを素直に受け入れられずにいた。
死んだアンナに申し訳がない。そんな気がして。
しかし、そこにはーーー…
「ゴルベーザ!!」
カインが叫んだ。
そう、すでに輝く土のクリスタルを手に持っているゴルベーザがいたのだ。
「しまった!!遅かったか…!ポロム、ホールドを!」
「ダメですわ、セシルさん!リフレクがかかっていますの!」
打つ手はないのか。
誰もが諦めかけたその時、ギルバートが歌声を響かせた。
「?!」
すると、ゴルベーザの体の動きが封じられ、ゴルベーザは身動きがとれなくなってしまった。
「ギルバート様すごいですわ!」
「今だ!!」
クリスタルをゴルベーザの手から取ろうとセシルが駆け出すが、
「……ッ……はあぁっ!!!」
ゴルベーザが全身から魔力を解き放ち歌の縛りから解放され、その場から消えてしまった。
魔力はローザがシェルの魔法でバリアを張り防ぎ、仲間達を守った。
だが……。
「土のクリスタル…持って行かれちまった。もう少しだったのに」
カインが悔しそうに床を睨み付けた。
「とにかく、トロイアに行ってこの事をリディアに報告しよう……」
セシルが言うと、仲間達は沈んだ表情で頷いた。
「そっか…クリスタル、持ってかれちゃったのね」
「すまない……」
セシルはリディアに頭を垂れた。
「これからまたゴルベーザを追って旅を続けて、必ず土のクリスタルを取り返してここに戻ってくる」
「うん。その言葉信じてるよ」
「ありがとう。リディア…」
セシルはリディアの優しさに幾分か救われたようだ。
「待ってるよ。また会おうね、ギルちゃん」
「はい。リディア」
リディアとギルバートはニコッと笑い合った。
リディアはギルバートが気になるのだろう。
ギルバートにだけ「また会おうね」と言ったのがその証拠だ。
トロイアを旅立つ道中、セシルにニヤニヤとそれを告げられると、ギルバートは耳まで真っ赤になった。
しかし、ギルバートはそのときめきを素直に受け入れられずにいた。
死んだアンナに申し訳がない。そんな気がして。