第7章 真打と影打
「お前、マナ一族最強なのかもしんねえな…。
さすが元軍人…」
「そうでもないのである。
みんな、さまざまな長所があるのである」
やや照れながらイリスェントは、一時的に地べたに置いていた買い物袋を土を払って両手に持った。
「戦いの妨げになると思って…。
不衛生ではあるが、皆には内緒にしといて欲しいのである」
イリスェントは、申し訳なさそうにホトにお願いした。
「了解」
ホトは、それにウインクで返した。
「さっ、帰ろうぜ?本格派カレー作って皆を驚かせてやろう皆を」
「そうであるな」
二人は、地を蹴り遥か高く天上界を目指した。
その日の夕食の席では、みんなが驚きの声をあげた。
まさか、本格的な本場の味のカレーを作られようとは、誰一人思わなかったのだから。
「うそ…あたし、軽~い気持ちでリクエストしたのに……」
みほは、驚いて目をぱちくりさせている。
「私、カレールーで作るとばかり思ってた…」
チェンは、美味しそうなカレーを見つめた。
「どーせ、言い出しっぺはイリスェントでしょ?
ホントまじめなんだから~HAHAHA」
「よくわかったであるな。アダム」
「そりゃあ、長年の付き合いだから」
アダムはニッと笑んだ。
「すげー!!すげー!!」
タオがキラキラと目を輝かせている。
「故郷の味のを食べられるなんて、わたし、思いも…。
感激です。
イリスェントさん、ホトさん、ありがとうございます」
コルちゃんはよほど嬉しいのか、始終ニコニコしている。
「喜んでもらえて何よりなのである」
イリスェントも満面の笑顔で返した。
「作ったかいがあったってもんだな作ったかいが!
よし、みんなそろそろいただきますしようぜ!
いただきまーす!!」
「「「「「いただきまーす!!」」」」」
ホトに続いて、みんなが叫んだ。
同じ頃地獄の城では、ヘルデウスと四天王、チョルくんがマナ一族とは反対に侘しい食事をとっていた。
「…ねえ、ベルフェーゴル君。
君が食事当番の日はいつもカップ麺だから、たまには麺類以外がいいとは言ったけどさ…」
ルシファーが、スプーンを皿の上に置いた。
「冷凍チャーハンはないだろう?」
「なんすか。ちゃんと解凍してあるっしょ」
ベルフェーゴルは、悪びれもせず言ってのけた。
「そーゆー問題じゃなか!
冷凍じゃなくて普通のチャーハンが良かよっ!」
「そうよ!いい体はいい食事が作ると言っても過言ではないのよ!?」
「あたいやだー!フェルのめんどくさがり!」
チョルくん、アスデモス、ベルゼバブが抗議した。
「わがままっす」
全員、絶句した。
「見れ、ヘルデウス様なんか何も言わず召し上がってるっす」
ヘルデウスだけが、何ひとつ物申さず冷凍チャーハンを食していた。
だがその顔は、諦めの悲壮感が漂っていた。
「…今度は、アカーコック呼んでちょうだいね」
アスデモスも諦めたようだ。
「そうするっす。作るのめんどくさいし」
どうやらアカーコックは、近いうちに食事を作りに城に呼ばれる事になるだろう。
そんな予感がひしひしとした、ベルフェーゴル以外の一同だった。
さすが元軍人…」
「そうでもないのである。
みんな、さまざまな長所があるのである」
やや照れながらイリスェントは、一時的に地べたに置いていた買い物袋を土を払って両手に持った。
「戦いの妨げになると思って…。
不衛生ではあるが、皆には内緒にしといて欲しいのである」
イリスェントは、申し訳なさそうにホトにお願いした。
「了解」
ホトは、それにウインクで返した。
「さっ、帰ろうぜ?本格派カレー作って皆を驚かせてやろう皆を」
「そうであるな」
二人は、地を蹴り遥か高く天上界を目指した。
その日の夕食の席では、みんなが驚きの声をあげた。
まさか、本格的な本場の味のカレーを作られようとは、誰一人思わなかったのだから。
「うそ…あたし、軽~い気持ちでリクエストしたのに……」
みほは、驚いて目をぱちくりさせている。
「私、カレールーで作るとばかり思ってた…」
チェンは、美味しそうなカレーを見つめた。
「どーせ、言い出しっぺはイリスェントでしょ?
ホントまじめなんだから~HAHAHA」
「よくわかったであるな。アダム」
「そりゃあ、長年の付き合いだから」
アダムはニッと笑んだ。
「すげー!!すげー!!」
タオがキラキラと目を輝かせている。
「故郷の味のを食べられるなんて、わたし、思いも…。
感激です。
イリスェントさん、ホトさん、ありがとうございます」
コルちゃんはよほど嬉しいのか、始終ニコニコしている。
「喜んでもらえて何よりなのである」
イリスェントも満面の笑顔で返した。
「作ったかいがあったってもんだな作ったかいが!
よし、みんなそろそろいただきますしようぜ!
いただきまーす!!」
「「「「「いただきまーす!!」」」」」
ホトに続いて、みんなが叫んだ。
同じ頃地獄の城では、ヘルデウスと四天王、チョルくんがマナ一族とは反対に侘しい食事をとっていた。
「…ねえ、ベルフェーゴル君。
君が食事当番の日はいつもカップ麺だから、たまには麺類以外がいいとは言ったけどさ…」
ルシファーが、スプーンを皿の上に置いた。
「冷凍チャーハンはないだろう?」
「なんすか。ちゃんと解凍してあるっしょ」
ベルフェーゴルは、悪びれもせず言ってのけた。
「そーゆー問題じゃなか!
冷凍じゃなくて普通のチャーハンが良かよっ!」
「そうよ!いい体はいい食事が作ると言っても過言ではないのよ!?」
「あたいやだー!フェルのめんどくさがり!」
チョルくん、アスデモス、ベルゼバブが抗議した。
「わがままっす」
全員、絶句した。
「見れ、ヘルデウス様なんか何も言わず召し上がってるっす」
ヘルデウスだけが、何ひとつ物申さず冷凍チャーハンを食していた。
だがその顔は、諦めの悲壮感が漂っていた。
「…今度は、アカーコック呼んでちょうだいね」
アスデモスも諦めたようだ。
「そうするっす。作るのめんどくさいし」
どうやらアカーコックは、近いうちに食事を作りに城に呼ばれる事になるだろう。
そんな予感がひしひしとした、ベルフェーゴル以外の一同だった。