第6章 切られし戦いの火蓋
美花区域では、あゆむとタオが買い出しに勤しんでいた。
二人は、今週の料理当番なのだ。
「いやー。荷物持ちに力持ちがいて良かったぜ!!
超持ってもらいまくり!!」
「確かにウォークマスターは力持ちだよね…」
朗らかにひどい事を言うタオに、あゆむは苦笑いを浮かべた。
しかし、ふと二人とも笑顔をやめた。
「…?」
あゆむは、突如耳に入るメロディーに何か胸がざわざわする感覚を覚えた。
「どこかから……歌が聞こえる?」
タオが怪訝そうに呟く。
♪打ち合え 殺し合え 従うのだ♪
♪己が意思に従え♪
♪邪悪な意思に♪
♪マナ一族は みな 敵♪
♪異形の化け物 生かしておけない世界の邪魔者♪
♪世界の邪魔者を 殺せ!♪
歌は響く。町中に響く。
すると一斉に、それまで各々に過ごしていた人間達があゆむとタオに襲いかかり始めた。
「!?」
「なんだ?!!」
相手は人間。
殺すわけにもいかない。
タオもあゆむも、攻撃をかわしながら一人ずつ当て身で気絶させていった。
「一体、なんだってんだ?!!」
歌は上から聞こえる。
タオが上を見上げると、そこにはプルソンがいた。
指揮棒を、まるで音楽の指揮をするように優雅に振っている。
「悪魔!!?」
タオが叫んだ。
「どうやらあれと歌で、人間達を操ってるみたいだね…!」
あゆむが、必死に戦いながら言った。
「ご明察。俺はハエ騎士団員プルソン」
指揮棒を振りながら、プルソンはニヤリとした。
「俺の歌には、さまざまな効果があってさ。
こんなことだってできるんだ。
俺、歌うのだーい好き」
「もっと、平和な使い方が出来ないの?!
せっかく、スゴい能力なのに!!」
あゆむが叫んだ。
すると、プルソンは大声で腹をかかえて笑い出す。
「ひゃははははは!!!!
なに言ってんの変なの、さっすがマナ一族…!
こんな面白いこと、しないわけないじゃん?!!!!
あーはははははははは!!!!!!!!!!」
「てめぇ…!」
人間達と戦いながら、タオが怒りをあらわにした。
「そんなことよりさあ。
君達、めんどくさいことしてるねー?
人間なんてさ~、皆殺しにしちゃいなよ。
手っ取り早くさ~♪」
プルソンは、敵を挑発するように言った。
「特に2代目格闘家…、君、彼女と逃げ回る為に親やほかの人間にマナのチカラを使いながら生きてきたくせに…、今さら正義漢ぶるつもり~?
さっさと殺しちゃいなよ~」
悪魔は、相手の心や過去が読めるのだ。
プルソンの言葉に、タオの顔色が変わる。
二人は、今週の料理当番なのだ。
「いやー。荷物持ちに力持ちがいて良かったぜ!!
超持ってもらいまくり!!」
「確かにウォークマスターは力持ちだよね…」
朗らかにひどい事を言うタオに、あゆむは苦笑いを浮かべた。
しかし、ふと二人とも笑顔をやめた。
「…?」
あゆむは、突如耳に入るメロディーに何か胸がざわざわする感覚を覚えた。
「どこかから……歌が聞こえる?」
タオが怪訝そうに呟く。
♪打ち合え 殺し合え 従うのだ♪
♪己が意思に従え♪
♪邪悪な意思に♪
♪マナ一族は みな 敵♪
♪異形の化け物 生かしておけない世界の邪魔者♪
♪世界の邪魔者を 殺せ!♪
歌は響く。町中に響く。
すると一斉に、それまで各々に過ごしていた人間達があゆむとタオに襲いかかり始めた。
「!?」
「なんだ?!!」
相手は人間。
殺すわけにもいかない。
タオもあゆむも、攻撃をかわしながら一人ずつ当て身で気絶させていった。
「一体、なんだってんだ?!!」
歌は上から聞こえる。
タオが上を見上げると、そこにはプルソンがいた。
指揮棒を、まるで音楽の指揮をするように優雅に振っている。
「悪魔!!?」
タオが叫んだ。
「どうやらあれと歌で、人間達を操ってるみたいだね…!」
あゆむが、必死に戦いながら言った。
「ご明察。俺はハエ騎士団員プルソン」
指揮棒を振りながら、プルソンはニヤリとした。
「俺の歌には、さまざまな効果があってさ。
こんなことだってできるんだ。
俺、歌うのだーい好き」
「もっと、平和な使い方が出来ないの?!
せっかく、スゴい能力なのに!!」
あゆむが叫んだ。
すると、プルソンは大声で腹をかかえて笑い出す。
「ひゃははははは!!!!
なに言ってんの変なの、さっすがマナ一族…!
こんな面白いこと、しないわけないじゃん?!!!!
あーはははははははは!!!!!!!!!!」
「てめぇ…!」
人間達と戦いながら、タオが怒りをあらわにした。
「そんなことよりさあ。
君達、めんどくさいことしてるねー?
人間なんてさ~、皆殺しにしちゃいなよ。
手っ取り早くさ~♪」
プルソンは、敵を挑発するように言った。
「特に2代目格闘家…、君、彼女と逃げ回る為に親やほかの人間にマナのチカラを使いながら生きてきたくせに…、今さら正義漢ぶるつもり~?
さっさと殺しちゃいなよ~」
悪魔は、相手の心や過去が読めるのだ。
プルソンの言葉に、タオの顔色が変わる。