時代は、3000年代へと突入。
地獄も、そんな気配の察し、サタン達はさまざまに噂をしていた――――。

「そろそろ、新たにマナ一族のガキどもが増えやがる頃か…」
長い前髪の整った顔立ちをした悪魔、アミーが言った。
彼は、欺瞞、裏切り、悪意、誹謗などを司るハエ騎士団員である。
「ちっ。まーたうぜぇ小虫どもが増えやがるのか。
女神もよくあきねえよな」
加えて、アミーは毒舌家のようだ。
「まったくだぜ。やれやれ、今度はどーんなちびっこだか」
嫉妬、詐欺を司るサイドテールのハエ騎士団員、レヴィアタンが言った。
「おう。1000年ごと毎回ご苦労なこった。なあ、レヴィアたん？」
「テメーその呼び方やめろ!!
俺はレヴィアタンだ!!
レヴィアたんじゃねえっ！」
「あ～はいはい」
レヴィアタンが抗議するも、アミーには全く効き目がない。
「まあアレだ」
「どれだよ」
「ヤツラ、覚醒するのが早かったり遅かったりするだろ？
俺らは黙って待とうじゃねえか？
何か動くとすれば、ベルゼバブ様達から何かご連絡があるはずだ」
アミーが冷静に言った。
「…」
「黙って待とうぜ？ウソつきレヴィアたん」
「うるせえ!!!」
「そっすよ。レヴィアタン」
そこに、ベルフェーゴルがやって来た。
「黙ってたって、３代目は痛い目にあうに決まってるっす。
人間は、互いに仲良くできない愚かな生き物なんすから」
「……」
自分も人のこと言えないが、この人は相当な人間嫌いだよなとレヴィアタンは思った。
「でも、そんなことおいら達に関係ない。
気にするだけめんどいっすよ。
のんびり敵の増加を待つっす」
「それもそうですね…俺達には関係ない。ガキどもが愚かな人間のせいで苦しむのなんて」
アミーは吐き捨てるように言った。
「俺達の邪魔をする虫けらども！せいぜい、時が来たら苦しんで苦しんで苦しめばいい!!」