第9章 迷いの心、誓いの絆
「…なーんて、クサいな?」
「いいんじゃないでしょうか。
僕達、どうしたって子どもみたいですから」
ミンウは、そう言って柔らかく微笑んだ。
エディも、返事の代わりに微笑み返した。
「どうしてでしょうね。エディさんになら、安心して家族のことを話せるんです」
「あれっ?ミンウ、わいと同じ事考えとったん」
「あいやぁ。不思議ですねぇ」
ミンウはクスクスと、嬉しそうに笑う。
「あはは、せやな!
さあ。昔話はこれくらいにして、地上に食材でも調達しに行こか?
確か、今日はわいとミンウが食事当番やった事やし」
「そうですね~。今夜は何を作ろうかなあ‥」
「うーん、迷うなぁ。ミンウは何が好きや?」
ご飯のメニューについて楽しく話し合いながら、二人は地上に降りていった。
一方、ホトは神殿内でひとり素振りを行っていた。
その表情は真剣そのもので、微々たる隙も感じられない。
「お疲れ様です」
「…マナか」
やってきた幼なじみに、ホトはいったん刀を下ろし振り向いた。
「如何した?」
「いいえ。ただ……、何か、焦っていらっしゃるように見えたもので」
「ははっ…何を戯けた事を。何もねえよ何も」
「私は、貴方の元婚約者ですよ。
貴方が乱れておられる事くらい、わかります」
慎ましやかで、かつ力強いマナの言葉。
ホトは、「かなわねぇな」と肩を竦めた。
「やはりお前は、ただの女じゃねぇなただの女じゃ。
全て、見通されていたか…」
「うふふ…。ただのしゃなりしゃなりとした小娘だと思われては困ります」
悪戯っぽく言い、マナは奥ゆかしく笑んだ。
「やはり……、探していらっしゃったのですね。10年前のあの日の答え」
「いいんじゃないでしょうか。
僕達、どうしたって子どもみたいですから」
ミンウは、そう言って柔らかく微笑んだ。
エディも、返事の代わりに微笑み返した。
「どうしてでしょうね。エディさんになら、安心して家族のことを話せるんです」
「あれっ?ミンウ、わいと同じ事考えとったん」
「あいやぁ。不思議ですねぇ」
ミンウはクスクスと、嬉しそうに笑う。
「あはは、せやな!
さあ。昔話はこれくらいにして、地上に食材でも調達しに行こか?
確か、今日はわいとミンウが食事当番やった事やし」
「そうですね~。今夜は何を作ろうかなあ‥」
「うーん、迷うなぁ。ミンウは何が好きや?」
ご飯のメニューについて楽しく話し合いながら、二人は地上に降りていった。
一方、ホトは神殿内でひとり素振りを行っていた。
その表情は真剣そのもので、微々たる隙も感じられない。
「お疲れ様です」
「…マナか」
やってきた幼なじみに、ホトはいったん刀を下ろし振り向いた。
「如何した?」
「いいえ。ただ……、何か、焦っていらっしゃるように見えたもので」
「ははっ…何を戯けた事を。何もねえよ何も」
「私は、貴方の元婚約者ですよ。
貴方が乱れておられる事くらい、わかります」
慎ましやかで、かつ力強いマナの言葉。
ホトは、「かなわねぇな」と肩を竦めた。
「やはりお前は、ただの女じゃねぇなただの女じゃ。
全て、見通されていたか…」
「うふふ…。ただのしゃなりしゃなりとした小娘だと思われては困ります」
悪戯っぽく言い、マナは奥ゆかしく笑んだ。
「やはり……、探していらっしゃったのですね。10年前のあの日の答え」