第8章 "甘さ"の犠牲

「そやなぁ…やっぱし、少人数で行くんかな?」
エディが発言した。
「ひとつの区域に2人ずつだとして、大体12人で行くとしても。
地上は広い。やはり、皆で行ったほうが数は足りるであるが…」
と、イリスェントが返す。
「しかし、皆天上界をお留守にするわけにも…。いきませんよねぇ…」
マナも言った。
「どうしましょう……」
次いでミンウが。
う~~~ん、という効果音が聞こえそうなくらいに皆一斉に頭を捻る。
すると、チョルくんが助け船を出した。
「皆で行ってきたらよかよ!
チョルくんが、ここでお留守番するし!!」
「そんな…危険ですわ。
貴方ひとり残すなんて…」
「きっと大丈夫です、イルカ。
彼はテコンドーの使い手でもあるのですし‥‥信じましょう」
「しかし、マナさん…」
「役に立つね、チョルくんは?」
チェンが言うと、チョルくんは嬉しそうににっこりした。
「よし、区域を分担するのである!
とりあえず我が輩は、アムール区域に降りようかと思うのである」
「ほな、わいイリスェントと組むわ。
アムール区域なら、出身地やし、何かとサポートできると思うんや」
「うむ。あとひとり、誰かついてきて欲しいのであるが…」
「じゃあ、私行くよ。皆はどうする?」
アムール区域には、イリスェント、エディ、チェンで行く事になったようだ。
「我は美花区域に。タオ、ミンユー、共に参れ」
「おう!」
「はい!」
美花区域には、格闘家三人が。
「じゃあボク、ユーエスエイ区域に行く!!」
「ボク、アダムくんと一緒に行くね」
「わ、わたしも‥!お供しますっ。
さあマハラジャちゃん、おいで」
ユーエスエイ区域には、アダムとシアンとコルちゃんが。
コルちゃんは、コブラのマハラジャちゃんをツボから出し首に巻く。
「んっ?なんでマハラジャちゃんもなん??」
「マハラジャちゃんは、わたしと共に戦ってくれる良き相棒なんです」
「コルちゃんは蛇使いだから、敵が現れても彼(?)がキュキュッと絞め上げガブリと毒殺してくれるのさ☆
ボクのハンドガンより使えそうだよねーHAHAHA」
「…アダム…言い方が生々しいというか…」
敵が一匹のコブラに絞められる悲惨な光景を想像し、あゆむが身震いした。
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