第8章 "甘さ"の犠牲

「‥‥とりあえず、ここで様子見といく?」
「そうだね、アニーお姉様!!何かいい流れが来たら動こう!!」
「ま、うまくいくといいっすよね。それまでおいらは、のんびりしてるっす」
「君は余裕だな、ベルフェーゴル君」
「まあね…半分余裕、半分緊張って感じっす」
「そうか。では、半分ずつでも励みたまえ」
ベルフェーゴルと会話しながら、ルシファーは敵を観察せんと意識を天上界へと集中させた。

「では、担当地を配分するぞ。各自、意見などはあるか」
その頃神殿では、マナ一族達がある事を話し合っていた。
サタンが地上に送り込んだモンスターを排除する為に、各々で見回る区域を分担しようとしているのだ。
「やっぱここはあれよね、自分の出身区域のほうが見回りやすいと思うの。
ホラ、言葉も通じるしさ」
「俺もそう思うぜ、俺も。
慣れてる土地が一番だよな慣れてる土地が」
みほとホトが口を開く。
「出たよ、外国語なるべく避けたい組…」
「「なんか言った<かしら/か>?タオ」」
「イイエ…」
タオは棒読みで返事をする。
「でも、一理あるよね。慣れている所なら、方角師じゃなくても道だって大体把握できてるし」
「ほれ見ろツンデレ中華、あゆむは俺の言うことわかってくれてるあゆむは」
「けっ!言ってろバーカ」
ホトとタオは軽口をかわし合う。
「キミ、バカって言うほうがバカだってDaddyかMammyに教わらなかったのかい?」
「誰がバk「しかしこの仕事、行くといっても何人くらいで行くのじゃ?」
アダムに言い返そうとしたタオを遮り、ヒミコが質問した。
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