ふわっ。
チョルくんは温かいものに包まれる感覚に、ふと自分の前を見上げた。
「おかえりなさい。チョルくん」
イルカが、精一杯の愛情をこめて抱擁していたのだ。
チョルくんも、滲む視界で笑顔を咲かせギュッと抱き締め返した。
「タニョワッスムニダ！ヌナ！」
母語で“ただいま”を言いながら。
「ただいま帰りましたでー」
「あ～お腹すいた！」
ちょうどその時、エディとチェンが帰ってきた。
「あー。ネガティブサメンの来よったし」
「自分、まだそれ言うんかい…」
「ネガティブサメン?!なにそのヒサンなあだ名……！エディのことなの?!」
あゆむが、驚きのあまり思わずツッコミをかます。
「うん、わいのコトらしい」
「エディさん、目が死んだお魚さんのようです…」
ミンウもツッコミを入れた。
本人、感想を述べただけのつもりなので、これは無自覚ツッコミに相当するようだ。
「さっ、みんな来たことだし、早くご飯食べちゃおうよ！お腹すいた！」
「えっ……。チョルくんば、待っとってくれたと？
先に食うとったかと思っとったし…」
「無論じゃ。…仲間、なのだからな」
「そうですね。やはりご飯は、皆で食べたほうが美味しゅうございますし」
「お食事は、大勢のほうが楽しいですものね」
ヒミコが言うと、コルちゃんもマナもニッコリとそれに賛同した。
「皆、ほんまおおきに！わい嬉しいわぁ」
「私も嬉しいー!!」
「さんきゅー!!
てコトでさっそく飯食おう!!」
「タオくんってば。よっぽどご飯超食べたかったのね」
シアンが苦笑いを浮かべる。
「あはは、いいんじゃないの？あたしもお腹すいてきたしね！
じゃ～アダム、いっちょアレよろしく！」
「OK、みほちゃん！
エー、僭越ながら、アダム・トミー・ウィリアムズ。食事開始の音頭を取らせて頂きます！
――それじゃあ皆さんご一緒に～～！Are・you・ready～？！
"いただきます"!!」
「「「いただきまーす!!」」」