第6章 自分の身を守るものは…
「…皆……。何故、ここに……」
「シアンからイリスェントが大変そうだと聞いて、駆け付けて参りました。
お一人であれだけの数相手に、よく頑張りましたね」
「なんとなく胸騒ぎがしてね。でも本当に良かった、イリスェントくんが無事で!!
ケガもないみたいだし、何よりだよ!さすが超強いね!」
「昔も、言っただろう。
何でも1人でなんとかしようとするなと」
「イリスェント最高!!大儀であった!」
仲間達に労いの言葉をかけられ、イリスェントは自分でも気付かないうちに涙を零した。
(そうだ、我が輩は、もう独りではなかった。
信じられる仲間がいる‥‥)
「アハハ、何泣いてんだよ何っ?」
「…へっ?わ、我が輩、泣いていたであるか?」
ハッと気付き、イリスェントは頬を伝う温かい雫を拭う。
「ふふっ。イリスェントのようなお強い方でも、お泣きになるのですね」
「…余程、安堵したのだろう」
「さっ、買い物の途中だったよねっ?このまま皆でお買い物に行っちゃおう!!
もう超暗くなってきたしさ。急ごうよ」
「本当だ、アダムの奴が待ってるのである…!地上に急ぐのであるっ!!」
イリスェントはハッと気付く。
「サタンどものせいで、時間をくったな…」
「くっそー、この怨み晴らさでおくべきか!!」
夕闇の空の中を、5人の精霊が大急ぎで地上に降りていった。
それはこれでもかと言うほど忙しなそうだったと、後に心眼で視ていたマナの女神とエステレラは語る。
一方、その頃。神殿では‥‥。
「腹へったし!!マージ腹へったし!!!
イリスェントあいつなんばしとーと?!」
「おーいアダムー。チョルくん語が移ってるわよー」
何も知らない他のマナ一族が、お腹をすかせていた。
「おなかへったぁぁぁ!!!!腹へりすぎておなかと背中がくっついちまうよお!!」
「タオさんやかましい。てめえがジタバタしたところでイリスェントさんは帰っては来ませんことよ」
「そうじゃ。おとなしく待っとれ馬鹿者」
「イルカ…ヒミコ…」
手厳しい二人に、チェンが苦笑する。
「あのきびきびしたイリスェントが遅くなるくらいだから、きっと何かあったんだよ。
…でも待ってれば、絶対に帰ってくるはずだよね。イリスェントはそういう人だもん」
あゆむが、この場で唯一まともな意見を発した。
「シアンからイリスェントが大変そうだと聞いて、駆け付けて参りました。
お一人であれだけの数相手に、よく頑張りましたね」
「なんとなく胸騒ぎがしてね。でも本当に良かった、イリスェントくんが無事で!!
ケガもないみたいだし、何よりだよ!さすが超強いね!」
「昔も、言っただろう。
何でも1人でなんとかしようとするなと」
「イリスェント最高!!大儀であった!」
仲間達に労いの言葉をかけられ、イリスェントは自分でも気付かないうちに涙を零した。
(そうだ、我が輩は、もう独りではなかった。
信じられる仲間がいる‥‥)
「アハハ、何泣いてんだよ何っ?」
「…へっ?わ、我が輩、泣いていたであるか?」
ハッと気付き、イリスェントは頬を伝う温かい雫を拭う。
「ふふっ。イリスェントのようなお強い方でも、お泣きになるのですね」
「…余程、安堵したのだろう」
「さっ、買い物の途中だったよねっ?このまま皆でお買い物に行っちゃおう!!
もう超暗くなってきたしさ。急ごうよ」
「本当だ、アダムの奴が待ってるのである…!地上に急ぐのであるっ!!」
イリスェントはハッと気付く。
「サタンどものせいで、時間をくったな…」
「くっそー、この怨み晴らさでおくべきか!!」
夕闇の空の中を、5人の精霊が大急ぎで地上に降りていった。
それはこれでもかと言うほど忙しなそうだったと、後に心眼で視ていたマナの女神とエステレラは語る。
一方、その頃。神殿では‥‥。
「腹へったし!!マージ腹へったし!!!
イリスェントあいつなんばしとーと?!」
「おーいアダムー。チョルくん語が移ってるわよー」
何も知らない他のマナ一族が、お腹をすかせていた。
「おなかへったぁぁぁ!!!!腹へりすぎておなかと背中がくっついちまうよお!!」
「タオさんやかましい。てめえがジタバタしたところでイリスェントさんは帰っては来ませんことよ」
「そうじゃ。おとなしく待っとれ馬鹿者」
「イルカ…ヒミコ…」
手厳しい二人に、チェンが苦笑する。
「あのきびきびしたイリスェントが遅くなるくらいだから、きっと何かあったんだよ。
…でも待ってれば、絶対に帰ってくるはずだよね。イリスェントはそういう人だもん」
あゆむが、この場で唯一まともな意見を発した。