第6章 自分の身を守るものは…
「なぁなぁ、あいつどげんして浮きよったと?!
チョルくんもフワーッち飛びたか!!」
チョルくんが無邪気に目を輝かせながら言うと、アダムはいつものように揚々に笑った。
「HAHAHA☆キミはマナ一族じゃないから無理さっ」
「飛びたきゃ、ジャンプしたらええやん。
ほら、確かテコンドーの技って飛び蹴り的なんあるし」
エディはチョルくんの言動を微笑ましく思い、変な方向にフォローする。
だが、
「それとは別だしー!!これやけんブサメンなんよお前は!!」
「こ、こないな事も顔形に影響するんでっか‥‥?」
その謎なフォローは、当然却下されてしまった。
「イリスェントくんが帰ってきたら、ごちそう超いっぱい作ろうね!アダムくん♪」
「うん!!」
シアンは自分の胸に飛び込んでくるアダムを抱きとめると、一瞬だけハッとイリスェントが去っていった方向を見やる。
(……なんだろう。胸騒ぎがする)
「アダムくん、ちょっとごめんね?ボク、初代の皆に用事があるから」
「?オーケー」
そっとアダムを自分から離すと、シアンはダッと広大な神殿内を走りだした。
シアンは初代方角師。
マナ一族いちの勘の鋭さを持ち、彼女の予測が外れた事はなかった。
「(マオくん達に知らせなきゃ……!
この超嫌な感じ。絶対何かが起きる)
イリスェントくんが危ない‥‥‥っ!!」
その顔には、深く焦りの色が浮かんでいた。
一方、イリスェントは、天上界と地上の空の境目まで来ていた。
彼の表情は、ひどく固く張り詰めている。
(落ち着かないのである……姿はないが、大勢の気配を感じる……)
「――出てくるのである!!!」
イリスェントが鋭い声で叫ぶと、彼の目の前に多数の黒い衣装に翼、漆黒の槍を携えた者達―――サタンがどこからともなく姿を現した。
「…やはり…。貴様らであったか…」
「初代学者、イリスェント・ガル・ラ・オルデシアだな?」
「ヘルデウス様の為に消えてもらうぜ」
「マナ一族を殺って手柄を立てれば、俺達も出世できるかもな」
「ヘルデウスの、差し金であるか……」
ヘルデウスとは、サタン達の住まう地獄の王。
マナの女神とヘルデウスは、世界を巡り長い戦いを続けて来たのだ。
チョルくんもフワーッち飛びたか!!」
チョルくんが無邪気に目を輝かせながら言うと、アダムはいつものように揚々に笑った。
「HAHAHA☆キミはマナ一族じゃないから無理さっ」
「飛びたきゃ、ジャンプしたらええやん。
ほら、確かテコンドーの技って飛び蹴り的なんあるし」
エディはチョルくんの言動を微笑ましく思い、変な方向にフォローする。
だが、
「それとは別だしー!!これやけんブサメンなんよお前は!!」
「こ、こないな事も顔形に影響するんでっか‥‥?」
その謎なフォローは、当然却下されてしまった。
「イリスェントくんが帰ってきたら、ごちそう超いっぱい作ろうね!アダムくん♪」
「うん!!」
シアンは自分の胸に飛び込んでくるアダムを抱きとめると、一瞬だけハッとイリスェントが去っていった方向を見やる。
(……なんだろう。胸騒ぎがする)
「アダムくん、ちょっとごめんね?ボク、初代の皆に用事があるから」
「?オーケー」
そっとアダムを自分から離すと、シアンはダッと広大な神殿内を走りだした。
シアンは初代方角師。
マナ一族いちの勘の鋭さを持ち、彼女の予測が外れた事はなかった。
「(マオくん達に知らせなきゃ……!
この超嫌な感じ。絶対何かが起きる)
イリスェントくんが危ない‥‥‥っ!!」
その顔には、深く焦りの色が浮かんでいた。
一方、イリスェントは、天上界と地上の空の境目まで来ていた。
彼の表情は、ひどく固く張り詰めている。
(落ち着かないのである……姿はないが、大勢の気配を感じる……)
「――出てくるのである!!!」
イリスェントが鋭い声で叫ぶと、彼の目の前に多数の黒い衣装に翼、漆黒の槍を携えた者達―――サタンがどこからともなく姿を現した。
「…やはり…。貴様らであったか…」
「初代学者、イリスェント・ガル・ラ・オルデシアだな?」
「ヘルデウス様の為に消えてもらうぜ」
「マナ一族を殺って手柄を立てれば、俺達も出世できるかもな」
「ヘルデウスの、差し金であるか……」
ヘルデウスとは、サタン達の住まう地獄の王。
マナの女神とヘルデウスは、世界を巡り長い戦いを続けて来たのだ。