第2章 "3代目"の集結

「うん、そうだね!今呼ぶよ。
コルちゃーんっ!!」
伝来ハカセが後方の部屋の奥に向かい叫ぶと、小さな女の子が控えめに歩いてきた。
小麦色の肌にサリーとサンダルがよく似合い、長い黒髪を後ろでお団子にまとめている。
「ハカセ、この子が……?」
「うん、三代目の学者のコルちゃんだよ!
ぼくが、インディ区域から招いたんだ」
「はじめまして、みなさん。コルバ・ダズです…。8歳です」
コルバは、ぺこりと少々人見知り気味に微笑いながらおじぎした。
「わー、可愛い!!あたしはウォークマスターのみほよ、よろしくね!」
「アンシャンテ(はじめましての意)、コルちゃん♪
わいは方角師のエディや」
「巫女のイルカよ」
「格闘家のミンウです。よろしくね、コルちゃん」
各々が自己紹介をすると、伝来ハカセが語り始めた。
「うーん、ようやく三代目のマナ一族の5つの能力者が揃ったよ♪
きっと、天上界も安心してるだろなぁ!」
「天上界って何なの?」
みほが尋ねる。
「うんとね、“マナ”を司る人達の住んでるところ!
先代のマナ一族なんかも、そこに住んでるね」
「先代の……?」
「そっ。言うなれば、君達のご先祖様だね!
マナの一族は千年ごとに新たに創りだされるんだけど、君達は三千年めにこの地上に創りだされた“三代目”なんだ。
――あっ!今、2代目が君達に会いに行こうと天上界を降りたみたい」
「2代目の、あたし達のご先祖様が…」
「たった今、僕達を探してる……」
みほとミンウが呟く。
「なっ…なんでそれがハカセにわかるんや?」
疑問に思いエディが問うた。
しかし伝来ハカセは、
「んー?なんでだろねぇ」
と、とぼけるばかりだった。
「君達はまだ、三代目のマナの一族として旅を続けててくれるかな。
これから君達のやるべきコトは、天上界の人々が導いてくれると思うから…」
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