エピローグ~新たなる世界~
新たなる世界の、3000年目。
美花区域に、小さな蛇使いが来てシオミ村は大にぎわいだ。
蛇使いの演技が終わると、人々は拍手喝采を彼女に浴びせた。
蛇使いの少女は、照れたように微笑みながら、蛇の入ったツボの蓋を閉める。
「マハラジャちゃんのショーは、これにておしまいです。
皆さん、見て頂いてありがとうございました」
少女の言葉により、ショーは閉幕される。
人々が帰るなか、ひとりの少年が少女に駆け寄ってきた。
「あ、あの。さっきの蛇さんの、凄かったですね」
人見知りだが、心の綺麗な子。
少年の優しい笑顔から、少女はそう感じ取った。
「ありがとうございます。
マハラジャちゃんとは、ずっと相棒なんです」
少女も、小さな鈴の音のような声で返す。
「あいやぁ~、仲良しさんなんですねぇ」
「ええ。小さい時から仲良しさんです」
少年と少女は、おっとりと微笑みあう。
「‥あの。初対面の方に、失礼なんですけど‥‥」
「?何ですか?」
「前に、蛇使いさんみたいな人と、どこかで出会ったような気がするんです……。
いつかはわからない。でも、蛇使いさんのお顔を見た途端に懐かしくなって……」
少年は、頬を染めて頭を下げる。
「す、すみません。変な意味はないんです…。ごめんなさい」
「あ、いいえ……!
わたしも……。あなたと、おんなじこと思ってました…。
何故かはわかりませんけれど、懐かしい子だなって……」
少女は、ツボを抱き締めはにかみ笑いを浮かべた。
「わたし、旅の蛇使いのコルバ・ダズと申します。
良かったら、わたしと、お友達になってくれませんか?」
「わあ、もちろんです!
僕は、清明宇…。この村に住んでいる小学生です。
よろしくね!!」
初対面のはず。なのに、こんなにも惹かれあう相手。
恋愛感情を上回る、もっと大きな何か。
そんな何かに戸惑いつつも、“友”との出会いに喜ぶ二人だった。
倭区域、ハカセの研究所にはひとりの客人があった。
ハカセは、客人に紅茶を出しながら彼を質問攻めにする。
「今日は、コリア区域に行ってきたんだって?
観光とかした?お土産はっ?」
「いえ、宮殿で演奏して来ただけです。
だって、1人ではつまらないもの……。
そのまま帰りの足で、こちらに寄ったんです」
金髪を黒のリボンでポニーテールに結わえ、立派な身なりをした少年が、清楚に答えながら紅茶を受け取り一口飲む。
「わあ、美味しい!
ハカセの淹れるお茶、私大好きなんです。
ミルフィーユもあれば、もぉっと嬉しいなあ…?」
「突然押し掛けてわがまま言わないの!この貴族っ子!
お菓子が欲しかったら自分で持って来なさい!」
「はーい。今度は作って参ります」
ハカセに叱られ、少年はテヘヘと笑って誤魔化した。
そんな彼に、ハカセもつい「まったくも~」と誤魔化されてしまう。
美花区域に、小さな蛇使いが来てシオミ村は大にぎわいだ。
蛇使いの演技が終わると、人々は拍手喝采を彼女に浴びせた。
蛇使いの少女は、照れたように微笑みながら、蛇の入ったツボの蓋を閉める。
「マハラジャちゃんのショーは、これにておしまいです。
皆さん、見て頂いてありがとうございました」
少女の言葉により、ショーは閉幕される。
人々が帰るなか、ひとりの少年が少女に駆け寄ってきた。
「あ、あの。さっきの蛇さんの、凄かったですね」
人見知りだが、心の綺麗な子。
少年の優しい笑顔から、少女はそう感じ取った。
「ありがとうございます。
マハラジャちゃんとは、ずっと相棒なんです」
少女も、小さな鈴の音のような声で返す。
「あいやぁ~、仲良しさんなんですねぇ」
「ええ。小さい時から仲良しさんです」
少年と少女は、おっとりと微笑みあう。
「‥あの。初対面の方に、失礼なんですけど‥‥」
「?何ですか?」
「前に、蛇使いさんみたいな人と、どこかで出会ったような気がするんです……。
いつかはわからない。でも、蛇使いさんのお顔を見た途端に懐かしくなって……」
少年は、頬を染めて頭を下げる。
「す、すみません。変な意味はないんです…。ごめんなさい」
「あ、いいえ……!
わたしも……。あなたと、おんなじこと思ってました…。
何故かはわかりませんけれど、懐かしい子だなって……」
少女は、ツボを抱き締めはにかみ笑いを浮かべた。
「わたし、旅の蛇使いのコルバ・ダズと申します。
良かったら、わたしと、お友達になってくれませんか?」
「わあ、もちろんです!
僕は、清明宇…。この村に住んでいる小学生です。
よろしくね!!」
初対面のはず。なのに、こんなにも惹かれあう相手。
恋愛感情を上回る、もっと大きな何か。
そんな何かに戸惑いつつも、“友”との出会いに喜ぶ二人だった。
倭区域、ハカセの研究所にはひとりの客人があった。
ハカセは、客人に紅茶を出しながら彼を質問攻めにする。
「今日は、コリア区域に行ってきたんだって?
観光とかした?お土産はっ?」
「いえ、宮殿で演奏して来ただけです。
だって、1人ではつまらないもの……。
そのまま帰りの足で、こちらに寄ったんです」
金髪を黒のリボンでポニーテールに結わえ、立派な身なりをした少年が、清楚に答えながら紅茶を受け取り一口飲む。
「わあ、美味しい!
ハカセの淹れるお茶、私大好きなんです。
ミルフィーユもあれば、もぉっと嬉しいなあ…?」
「突然押し掛けてわがまま言わないの!この貴族っ子!
お菓子が欲しかったら自分で持って来なさい!」
「はーい。今度は作って参ります」
ハカセに叱られ、少年はテヘヘと笑って誤魔化した。
そんな彼に、ハカセもつい「まったくも~」と誤魔化されてしまう。