第17章 幸せをありがとう
「…うん。やっぱりボクは、マオくん好きだな」
シアンは、マオの小刻みに震える広い背中をギュッと抱き締めた。
目を細め、穏やかに微笑って。
「そんな優しいマオくんが、超好き。
愛してる」
「……」
「約束する。来世でも、必ず愛する。
だから、今は、皆と一緒にマオくんのこと見てるね」
心までも抱擁されるような温もりに、いつのまにか震えは止まっていた。
マオが、自分が穏やかな顔をしている事に気が付くまであと数秒。
時間が経ち夕食の時間。
いつもの部屋に、いつもの席に皆が集まる。
しかし、いつもの賑やかさは失われ楽しい食事風景はなくなっている。
みんな下を向いて黙々と食事をとるシーンとした光景の中、みほが口を開いた。
「…楽しく過ごそうよ。残り数十年間、いつも通りに」
彼女の言葉に、全員がハッとした表情になった。
「だって、戦いはもう終わったんでしょう!?」
「そ…そうだよ!
もう戦わなくていいし、軽い心持ちで暮らしていいんだ!」
「楽しい思い出、いっぱい作ろう?」
アダム、あゆむが言った。
「そうじゃな…どうせあと数十年なのじゃ。
修行もせずとも良いのだし。
満喫しようではないか?」
「皆で、“今”を楽しもう」
次いで、ヒミコとマオが。
「ええ。そうですよね。
いつも皆さんといるの、楽しゅうございました。
これからも、いつもの私達でおりましょ?」
マナが、おっとりと柔らかに微笑んで言った。
「そう…。そうです!わたし、いつもの皆さんが大好き!」
コルちゃんも、明るい表情で言う。
「今まで通り、たくさん騒いだり、遊んだりしようではないか!」
「うわー、大賛成!」
イリスェント、チェンが言った。
「そうだぜ!あと数十年も皆と生活できるんだ!!
たくさん思い出作ろうぜ!?」
「数十年分の思い出かぁ~。超最高!!」
タオ、シアンがはしゃぐ。
「数十年もあるのなら、いろんな事が皆でできますわね?
わたくし、わくわくしちゃいますわ」
イルカは、未来への希望に明るい顔を見せた。
「楽しい余生になりそうだ楽しい余生に。
今後は好きに生きていいんだろ?この場所で」
ホトが、静かに喜びを口にする。
「えへへ…あと数十年は、エディさんのミルフィーユが食べれるんですね。
なん百個かなぁ…」
「いやしんぼ~~?」
ミンウのはにかみ笑いを浮かべながらの発言に、エディが笑いながらからかってみせる。
するとその空間が笑い声に包まれ、いつもの風景が帰って来た。
そうだ。これでこそ、自分達ではないか。
みほは、大切な皆の笑顔の中にいる事に幸せを感じた。
(あたし、マナ一族で良かった)
シアンは、マオの小刻みに震える広い背中をギュッと抱き締めた。
目を細め、穏やかに微笑って。
「そんな優しいマオくんが、超好き。
愛してる」
「……」
「約束する。来世でも、必ず愛する。
だから、今は、皆と一緒にマオくんのこと見てるね」
心までも抱擁されるような温もりに、いつのまにか震えは止まっていた。
マオが、自分が穏やかな顔をしている事に気が付くまであと数秒。
時間が経ち夕食の時間。
いつもの部屋に、いつもの席に皆が集まる。
しかし、いつもの賑やかさは失われ楽しい食事風景はなくなっている。
みんな下を向いて黙々と食事をとるシーンとした光景の中、みほが口を開いた。
「…楽しく過ごそうよ。残り数十年間、いつも通りに」
彼女の言葉に、全員がハッとした表情になった。
「だって、戦いはもう終わったんでしょう!?」
「そ…そうだよ!
もう戦わなくていいし、軽い心持ちで暮らしていいんだ!」
「楽しい思い出、いっぱい作ろう?」
アダム、あゆむが言った。
「そうじゃな…どうせあと数十年なのじゃ。
修行もせずとも良いのだし。
満喫しようではないか?」
「皆で、“今”を楽しもう」
次いで、ヒミコとマオが。
「ええ。そうですよね。
いつも皆さんといるの、楽しゅうございました。
これからも、いつもの私達でおりましょ?」
マナが、おっとりと柔らかに微笑んで言った。
「そう…。そうです!わたし、いつもの皆さんが大好き!」
コルちゃんも、明るい表情で言う。
「今まで通り、たくさん騒いだり、遊んだりしようではないか!」
「うわー、大賛成!」
イリスェント、チェンが言った。
「そうだぜ!あと数十年も皆と生活できるんだ!!
たくさん思い出作ろうぜ!?」
「数十年分の思い出かぁ~。超最高!!」
タオ、シアンがはしゃぐ。
「数十年もあるのなら、いろんな事が皆でできますわね?
わたくし、わくわくしちゃいますわ」
イルカは、未来への希望に明るい顔を見せた。
「楽しい余生になりそうだ楽しい余生に。
今後は好きに生きていいんだろ?この場所で」
ホトが、静かに喜びを口にする。
「えへへ…あと数十年は、エディさんのミルフィーユが食べれるんですね。
なん百個かなぁ…」
「いやしんぼ~~?」
ミンウのはにかみ笑いを浮かべながらの発言に、エディが笑いながらからかってみせる。
するとその空間が笑い声に包まれ、いつもの風景が帰って来た。
そうだ。これでこそ、自分達ではないか。
みほは、大切な皆の笑顔の中にいる事に幸せを感じた。
(あたし、マナ一族で良かった)