第16章 幾つもの日々を越えて
『俺、ちゃあんと見てたんだぞ。1000年間、この城の皆の事。地獄と天上界の事。
ファルさんも皆も、いつか幸せになんなきゃおかしいって。俺今は悪魔好きだぞ』
「……ベルフェーゴル君が君に心を許している理由、わかった気がするよ」
この時、ルシファーは初めて玲音に笑顔を見せた。
心を開き、寛いだ微笑だ。
「ありがとう、玲音君。
良かったら、私とも友達になってくれるかい?」
『勿論なんだぞ!』
玲音も、にぱっと明るい笑顔を見せた。
『俺、ファルさんとずっと話してみたかったんだー!
だってフェルが頼りにしった(してる)人だもん!』
「あはは、私も彼は頼りにしてるよ?
知ってるかい?女神やエステレラと初めて戦った時、作戦・立案を取り仕切ったのも彼なんだ。
めんどくさがったり人見知りしたりするけど、実は誰より頭がいいんだよ」
ルシファーは、ベルフェーゴルという大親友の良さを我が事のように自慢気に話す。
玲音はそれを聞いて、
『うん、やっぱりフェルもファルさんもいい人だ』
二人への感心を深めた。
『しぇば、フェルがまた今の戦争のなんちゃらを取り仕切る事もあるってわけだの。
そっかそっか』
「人間なのに、ずいぶん私達に協力的なんだね。
君の地上がメチャクチャになるやも知れないんだよ?」
『俺べつに気にしねもん。
死んだ奴に故郷への未練はねぇで。
地上のひとつやふたつ、おめえらの幸せの為だばくれでやるさ』
「幸せ、かぁ‥‥。世界を手にしたところで、私達はどうなるんだろう。
女神を消すなど、あの優しい上司に出来るわけはないと思うのだけれど」
『あの人は、ぜってぇまた恋人と一緒になりてえって思ってるよのぉ~…。
あの人も、幸せになれりゃあええあんけど…。
この全世界を巻き込んだ壮大な痴話喧嘩が終わったら、なれっがの?』
「君ね、痴話喧嘩て……」
ルシファーは、呆れ顔でツッコむ。
「そんなレベルじゃないだろう。
じゃあなんだい。私達は、御上(おかみ)の痴話喧嘩に巻き込まれた部下というわけかい?」
『はははっ!まあ、そんなもんでねえな?』
玲音はケラケラと笑った。
ファルさんも皆も、いつか幸せになんなきゃおかしいって。俺今は悪魔好きだぞ』
「……ベルフェーゴル君が君に心を許している理由、わかった気がするよ」
この時、ルシファーは初めて玲音に笑顔を見せた。
心を開き、寛いだ微笑だ。
「ありがとう、玲音君。
良かったら、私とも友達になってくれるかい?」
『勿論なんだぞ!』
玲音も、にぱっと明るい笑顔を見せた。
『俺、ファルさんとずっと話してみたかったんだー!
だってフェルが頼りにしった(してる)人だもん!』
「あはは、私も彼は頼りにしてるよ?
知ってるかい?女神やエステレラと初めて戦った時、作戦・立案を取り仕切ったのも彼なんだ。
めんどくさがったり人見知りしたりするけど、実は誰より頭がいいんだよ」
ルシファーは、ベルフェーゴルという大親友の良さを我が事のように自慢気に話す。
玲音はそれを聞いて、
『うん、やっぱりフェルもファルさんもいい人だ』
二人への感心を深めた。
『しぇば、フェルがまた今の戦争のなんちゃらを取り仕切る事もあるってわけだの。
そっかそっか』
「人間なのに、ずいぶん私達に協力的なんだね。
君の地上がメチャクチャになるやも知れないんだよ?」
『俺べつに気にしねもん。
死んだ奴に故郷への未練はねぇで。
地上のひとつやふたつ、おめえらの幸せの為だばくれでやるさ』
「幸せ、かぁ‥‥。世界を手にしたところで、私達はどうなるんだろう。
女神を消すなど、あの優しい上司に出来るわけはないと思うのだけれど」
『あの人は、ぜってぇまた恋人と一緒になりてえって思ってるよのぉ~…。
あの人も、幸せになれりゃあええあんけど…。
この全世界を巻き込んだ壮大な痴話喧嘩が終わったら、なれっがの?』
「君ね、痴話喧嘩て……」
ルシファーは、呆れ顔でツッコむ。
「そんなレベルじゃないだろう。
じゃあなんだい。私達は、御上(おかみ)の痴話喧嘩に巻き込まれた部下というわけかい?」
『はははっ!まあ、そんなもんでねえな?』
玲音はケラケラと笑った。