「なかなか面白いアトラクションを見せて頂きましたわ。
ヒミコさんてばやりますこと」
イルカは、品のある笑顔でとんでもないセリフを吐く。
「わいは寿命が５年縮まったがな…」
「なんだ、５年くらい。
我々はざらに1000年以上生きれるのだから、５年くらいケチケチするな」
「ああうん、まぁ…」
真顔で正論をぶつけてきたマオに、エディは頷くしか出来なかった。
「それにしてもこの当番表…、エディが掃除当番な確率が異様に高いですね…」
「た、確かに…」
マナの意見に、コルちゃんが賛同する。
「エステレラさん、エディさんに何かうらみでもあるんでしょうか……。
わたし、わかりません」
「あいやぁっ!?エディさん、何したんですか…!?」
「あ、あはははは……。
(あかん、もう笑うてごまかすしかあらへんわ…)」
「自業自得ね」
にやりと意地悪くほくそ笑むみほに、エディとヒミコ以外の皆は首を傾げるのであった。

ところ変わって、地獄の城。
ルシファーが私室の扉を開けると、そこには先客がいた。
「アンニョン」
「テチョル君…」
他人のベッドに腰掛け足まで組んでいる。
相変わらずの傍若無人っぷりに、ルシファーは苦笑いを誘われた。
「フン。生きて帰って来たか……。
それとも、おばけ言うんじゃなかろーな？」
チョルくんは、不安からわざと挑発的な態度を取った。
ルシファーが生きて帰って来たのなら、あの方角師は殺されたのだろう。
それでも自分は、潔く受け止めねばならない。
チョルくんは、結果を聞くのを内心恐れながら待った。
「はは、まさか。おばけだなど」
ルシファーはクスリと笑う。