第14章 いつの日か、皆

天上界に帰ると、仏頂面のエステレラが神殿の前で待ち構えていた。
腕組みまでし、明らかに怒ってますよオーラを漂わせている。
「げっ……」
みほが苦い顔で呟いた。
「あ…。エステレラ…。
‥その‥、怒っとる、よね?」
エディは、気まずそうな顔で訊ねる。
「生意気。1000年早い」
「…もうしません」
エディは、しゅーんと縮こまる。
その後エステレラは、目元を和らげ安堵にみちた微笑をうかべた。
「でも……。帰って来てくれて、良かった」
「エステレラ……」
エディも、表情を和らげる。
「やっぱりわいは、ここが一番好きや」
「うん、よろしい!じゃあこの来週の当番表、皆に配ってきてね」
にっこりすると、エステレラは指をパチンと鳴らしエディとみほの手の中に当番表らしき紙を収める。
「うわ~、見事にエディばっかり掃除当番……」
「うあっ!!?
こっ…このっ…Sテレラーッ!!」
「お仕置きです」
「ああ、お仕置きか…。なる」
「なに納得してるんよ、ミルフィーヌ…。
ほな、もう行こうや?」
二人は神殿の中に入り、皆が集まる部屋に行く。
「皆ー!エステレラに来週の当番表もらって来たわよー!!」
「1部ずつ取ってや~」
「わーい!!Thanks!!」
「おー、大義であった」
「どれどれ、私は来週はなんの当番かな~っと♪」
「オレ、なるべく楽なやつがいいな~~」
「タオ…こういうのはあまり期待しないほうがいいと思うのであるが…」
皆、次々に当番表を取ってゆく。
「はい、ヒミコ」
「おお、すまぬな…」
エディから当番表を手渡された時、ヒミコには彼のこれまでの過去が視えた。
ヒミコは般若のような恐ろしい表情に切り替わると、突如、グイとエディの胸ぐらを掴み引き寄せる。
「!!?」
「皆には内緒にしておいてやる……じゃが、
次同じ事をしたら、そのキューティクルまみれの金髪をあゆむのヘアスタイル状に引っこ抜くからな
「ハ、ハイ……」
わかれば良い、とヒミコはエディからパッと手を放す。
「ヒミコくーん、なんでエディくんに超ガンつけてるのー?
あっ!エディくんが何か粗相でも働いたとか?」
シアンはキャハハと楽しそうに笑いながら訊ねた。
「ああ、なんでもないのじゃ。少々話し合いをしておってな」
((話し合い?!
“アレ”が…っ!?))

あゆむとミンウが心で叫ぶ。
「というかヒミコ、なんか僕のことも言ってなかった?」
「気のせいじゃ気のせい」
あゆむに問われるも、素知らぬフリを貫くヒミコ。
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