第1章 少女の愉快な旅立ち

「んー、まずは美花区域のシオミ村に行ってきなよ。
そこに多分だれか1人はいると思う」
パラッと雑誌を開きながら伝来ハカセは呑気に言った。
「し…調べてくれたの?」
「カン」
((うっわーーい頼りなすぎーーーー))
「ま…二人とも野垂れ死にしないでね」
こうしてみほとエディは旅立った……。

「おーっし!!目指すは美花区域!!
張り切っていくわよー!!」
「ま…待ってや‥みほ‥‥速すぎるって……!」
みほが振り向くと、後ろでエディがゼェハァいっている。
「なによ、だらしないわね~。もうバテたの?」
「せやかて、ウォークマスターにはかなわへんし…もっとゆっくり行かへん?」
そう、みほの能力“ウォークマスター”は、体力が尽きる事なく旅に適した能力といえる。
ゆえに、歩くスピードも意識して歩かない限り並ではない。
「!!
エディ!後ろ…!!」
「え?」
恐る恐る後方を振り向くと、巨人のようなモンスターが唸り声を出し二人を睨み下ろしていた。
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