第12章 終わりなき世界で…
火竜が咆哮を上げ、業火を吐き襲い来る。
それらをかわし反撃の機会を伺いながら、ホトは舌打ちした。
「くそっ…!女だてらに、物騒なモン乗り回しやがって!!」
「私のペット、強いでしょう?
ま…、坊やにはしつける事すらムリでしょうけれど」
「それがペットかよそれがぁ!!!」
ツッコミを入れながら、ホトは横凪ぎに刀を思いっきり振るう。
真一文字に斬られた火竜は、痛みと怒りに啼いた。
「あらら…。かわいそうに」
「その可愛くねえペットから降りてきて、自分で戦ったらどうだ自分で。
お優しい飼い主さんよ?」
ホトの挑発的な態度に若干目付きをきつくし、アスデモスは無言で火竜から飛び降りた。
そして、火竜に向かい手を翳し、その姿を消すと、
「――“我は求め、訴えたり”………」
呪文と共に、邪気を纏った鎖を召喚した。
「…さすが、男前だな。お姉さんよ」
「大人をからかうもんじゃないわよ」
「本心だよ本心。こんな潔い女、2000年生きてきたなかで初めて見た」
張り詰めた空気の中で、ホトとアスデモスは触発し合う。
「…なぜあなた達マナ一族は選ばれたのかしらね。ただの人間のままだったら良かったのに。
正直、うっとおしいわよ」
「…俺だって…俺だって、なりたくなかったよ!マナの者になど!!」
ホトは、肩を震わせ何かを耐えるように声を荒げる。
「敬愛するお殿様のお側で、働き続けていたかった!!!もっと手柄を立てて、親孝行もしたかった!!
夢も家も、何もかも捨てさせられて‥‥。
―――それでも、背負っちまったモンは成し遂げるのが筋だろうが!!!」
そのまま、ホトは刀を握る手に力をこめ駆け出した。
遥か2000年前、悪魔と天上界の今現在の関係が出来上がった頃。
マナ一族も、女神により覚醒させられようとしていた。
「マナ!マナ!!
聞いてくれ!!」
倭区域、とある貴族の屋敷。
嬉しそうに声を張り上げこちらに駆けてくる幼なじみに、マナは縁側から声をかける。
「まあ。ホト。いかがしましたの?」
「お殿様が!お殿様が、明日から小姓として城へ来いだって!!
俺の武芸の腕を気に入ったって!!」
「まあ!まだ、元服して間もないといいますのに……。
すごいではありませんか!」
マナも、自分の事のように嬉しくなりホトと一緒に喜ぶ。
それらをかわし反撃の機会を伺いながら、ホトは舌打ちした。
「くそっ…!女だてらに、物騒なモン乗り回しやがって!!」
「私のペット、強いでしょう?
ま…、坊やにはしつける事すらムリでしょうけれど」
「それがペットかよそれがぁ!!!」
ツッコミを入れながら、ホトは横凪ぎに刀を思いっきり振るう。
真一文字に斬られた火竜は、痛みと怒りに啼いた。
「あらら…。かわいそうに」
「その可愛くねえペットから降りてきて、自分で戦ったらどうだ自分で。
お優しい飼い主さんよ?」
ホトの挑発的な態度に若干目付きをきつくし、アスデモスは無言で火竜から飛び降りた。
そして、火竜に向かい手を翳し、その姿を消すと、
「――“我は求め、訴えたり”………」
呪文と共に、邪気を纏った鎖を召喚した。
「…さすが、男前だな。お姉さんよ」
「大人をからかうもんじゃないわよ」
「本心だよ本心。こんな潔い女、2000年生きてきたなかで初めて見た」
張り詰めた空気の中で、ホトとアスデモスは触発し合う。
「…なぜあなた達マナ一族は選ばれたのかしらね。ただの人間のままだったら良かったのに。
正直、うっとおしいわよ」
「…俺だって…俺だって、なりたくなかったよ!マナの者になど!!」
ホトは、肩を震わせ何かを耐えるように声を荒げる。
「敬愛するお殿様のお側で、働き続けていたかった!!!もっと手柄を立てて、親孝行もしたかった!!
夢も家も、何もかも捨てさせられて‥‥。
―――それでも、背負っちまったモンは成し遂げるのが筋だろうが!!!」
そのまま、ホトは刀を握る手に力をこめ駆け出した。
遥か2000年前、悪魔と天上界の今現在の関係が出来上がった頃。
マナ一族も、女神により覚醒させられようとしていた。
「マナ!マナ!!
聞いてくれ!!」
倭区域、とある貴族の屋敷。
嬉しそうに声を張り上げこちらに駆けてくる幼なじみに、マナは縁側から声をかける。
「まあ。ホト。いかがしましたの?」
「お殿様が!お殿様が、明日から小姓として城へ来いだって!!
俺の武芸の腕を気に入ったって!!」
「まあ!まだ、元服して間もないといいますのに……。
すごいではありませんか!」
マナも、自分の事のように嬉しくなりホトと一緒に喜ぶ。