第11章 悲壮なる開戦
「皆!時期が来たの!!
あたい達にヘルデウス様から命令が来た!!
マナの者と戦えと!!
あたい達の、未来を決める時が来たの!!!」
ベルゼバブが、高らかに演説を行う。
「もう後はない!
かつては引き分けという結果で終わったけど‥‥、今度は絶対にそうはさせない!!あたいが、皆に勝利をあげる!!
――ここにいる、全ての我がハエ騎士団の皆に!!!」
闘技場内が、ウオオオッと湧き上がった。
アスデモスの乗っている火竜が、雄叫びをあげ虚空に炎を吹く。
アスデモスは、そのままスッと立ち上がる。
「いいこと?相手がおチビちゃんや神だからと、遠慮は無用……。
人間も、邪魔する者は徹底的に殺っておしまい。
私達は、ヘルデウス様の崇高なる目的を達成する為にあるの。
…悪魔が幸せに生きれる世界を創るという、偉大なる目的を………」
彼女の美しい顔に、刹那、蔭がかかる。
しかし、すぐさま誰もが目を見張る凛とした表情に変わった。
「その為には、私はどんな事も厭わない!!!
ヘルデウス様と未来の為に、全力を尽くしなさい!!!
もう泣き寝入りしない!幸福を、私達の手で掴みましょう!!」
再び、闘技場が激しく湧き上がり、士気で溢れた。
(…うわー…スゴか…)
入り口の壁から覗き見ながら、チョルくんは硬直していた。
サタン達の、あまりの士気の高さに。
(皆をあんなにまで、やる気にさせられるなんて…。
アスデモスやベルゼバブは、マジで強いんやね……。
アスデモスはなんとなくわかるけど…まさかあのベルゼバブが、あんなに勇ましい女だなんて知らんかった……)
「何してんの?チョルくん」
「アイゴッ!!?」
後ろから突然声がかかり、チョルくんはビクリと思いっきり振り返る。
見れば、呆れたような表情のアスデモスと、先程の覇気は微塵も感じられないきょとんとした顔のベルゼバブがいた。
「チョルくん、のぞきはダメだよー。
皆に気付かれたら大変だったよ?」
「す、すまん…。
つーかお前ら、軍団ば率いとったんやね…知らんかったし」
「あら、私はただの補佐よ?
正確にはベルベルが、あのハエ騎士団の創設者であり総長ね。
私の本業は、遊技場総監だから。将軍は副業」
アスデモスが謙遜する。
「アニーお姉様親切な人だから、お仕事お手伝いしてくれるの!
たまに手合わせなんかすると、すごーくすごーく強いんだよ♪」
えへへとベルゼバブは笑った。
あたい達にヘルデウス様から命令が来た!!
マナの者と戦えと!!
あたい達の、未来を決める時が来たの!!!」
ベルゼバブが、高らかに演説を行う。
「もう後はない!
かつては引き分けという結果で終わったけど‥‥、今度は絶対にそうはさせない!!あたいが、皆に勝利をあげる!!
――ここにいる、全ての我がハエ騎士団の皆に!!!」
闘技場内が、ウオオオッと湧き上がった。
アスデモスの乗っている火竜が、雄叫びをあげ虚空に炎を吹く。
アスデモスは、そのままスッと立ち上がる。
「いいこと?相手がおチビちゃんや神だからと、遠慮は無用……。
人間も、邪魔する者は徹底的に殺っておしまい。
私達は、ヘルデウス様の崇高なる目的を達成する為にあるの。
…悪魔が幸せに生きれる世界を創るという、偉大なる目的を………」
彼女の美しい顔に、刹那、蔭がかかる。
しかし、すぐさま誰もが目を見張る凛とした表情に変わった。
「その為には、私はどんな事も厭わない!!!
ヘルデウス様と未来の為に、全力を尽くしなさい!!!
もう泣き寝入りしない!幸福を、私達の手で掴みましょう!!」
再び、闘技場が激しく湧き上がり、士気で溢れた。
(…うわー…スゴか…)
入り口の壁から覗き見ながら、チョルくんは硬直していた。
サタン達の、あまりの士気の高さに。
(皆をあんなにまで、やる気にさせられるなんて…。
アスデモスやベルゼバブは、マジで強いんやね……。
アスデモスはなんとなくわかるけど…まさかあのベルゼバブが、あんなに勇ましい女だなんて知らんかった……)
「何してんの?チョルくん」
「アイゴッ!!?」
後ろから突然声がかかり、チョルくんはビクリと思いっきり振り返る。
見れば、呆れたような表情のアスデモスと、先程の覇気は微塵も感じられないきょとんとした顔のベルゼバブがいた。
「チョルくん、のぞきはダメだよー。
皆に気付かれたら大変だったよ?」
「す、すまん…。
つーかお前ら、軍団ば率いとったんやね…知らんかったし」
「あら、私はただの補佐よ?
正確にはベルベルが、あのハエ騎士団の創設者であり総長ね。
私の本業は、遊技場総監だから。将軍は副業」
アスデモスが謙遜する。
「アニーお姉様親切な人だから、お仕事お手伝いしてくれるの!
たまに手合わせなんかすると、すごーくすごーく強いんだよ♪」
えへへとベルゼバブは笑った。