第11章 悲壮なる開戦
「他の皆は知ってるの?」
「いや、ミンウしか知らないで」
「あっ、関西弁に戻った…」
「はははー。
わいはええけど、そっちは聞いてて堅苦しいかな思て。
誰にも言わんといてな?みほやから話したんよ?」
「了解!ムッシュー・エディオニール=フランソワ!」
みほは、ニカッと歯を見せてピシッと敬礼のポーズを取る。
「メルシィボクー、マドモワゼル・ミルフィーヌ」
エディも、クスクスと楽しげに笑いながら同じポーズを返した。
「マドモワゼル・ミルフィーヌ…なんか可愛いわね。
てかあんた、ミルフィーヌ気に入ってない?」
「あれなかなか美味しいんよー、ミルフィーユ♪
小さい時から大好きなおやつやねん。たこやきの次にイケる☆」
「食い物あつかいかよ!!ほめて損した!!」
「あの人達は、また夫婦漫才なさってるのね。
ほんと仲良しですこと」
「相変わらず賑やかで愉快な奴らじゃ…」
彼らのいる部屋の傍の廊下を通りながら、イルカとヒミコが言い合う。
「まあ……。あれくらい賑やかさがあるのは、救われるな。
これから、また戦になるのだからの」
「……。悪魔との戦いは…。数千年前からあったのですわよね?
今までは、一時休戦して‥お互いを様子見していたという事かしら?」
イルカの言葉を、ヒミコは無表情で頷いて肯定した。
「そうじゃな…。500年くらいは、平和が続いたのう」
仮初めのな、と呟いて。
「‥仮初めの、平和‥‥」
では、チョルくんの犠牲は、その長き仮初めの平和の微々たる一部に過ぎないのだろうか。
身を切られるような辛い別れを経験してまで捨てた、楽しい人生だというのに。
そんな事を思い、イルカはやるせない気持ちになった。
「いや、ミンウしか知らないで」
「あっ、関西弁に戻った…」
「はははー。
わいはええけど、そっちは聞いてて堅苦しいかな思て。
誰にも言わんといてな?みほやから話したんよ?」
「了解!ムッシュー・エディオニール=フランソワ!」
みほは、ニカッと歯を見せてピシッと敬礼のポーズを取る。
「メルシィボクー、マドモワゼル・ミルフィーヌ」
エディも、クスクスと楽しげに笑いながら同じポーズを返した。
「マドモワゼル・ミルフィーヌ…なんか可愛いわね。
てかあんた、ミルフィーヌ気に入ってない?」
「あれなかなか美味しいんよー、ミルフィーユ♪
小さい時から大好きなおやつやねん。たこやきの次にイケる☆」
「食い物あつかいかよ!!ほめて損した!!」
「あの人達は、また夫婦漫才なさってるのね。
ほんと仲良しですこと」
「相変わらず賑やかで愉快な奴らじゃ…」
彼らのいる部屋の傍の廊下を通りながら、イルカとヒミコが言い合う。
「まあ……。あれくらい賑やかさがあるのは、救われるな。
これから、また戦になるのだからの」
「……。悪魔との戦いは…。数千年前からあったのですわよね?
今までは、一時休戦して‥お互いを様子見していたという事かしら?」
イルカの言葉を、ヒミコは無表情で頷いて肯定した。
「そうじゃな…。500年くらいは、平和が続いたのう」
仮初めのな、と呟いて。
「‥仮初めの、平和‥‥」
では、チョルくんの犠牲は、その長き仮初めの平和の微々たる一部に過ぎないのだろうか。
身を切られるような辛い別れを経験してまで捨てた、楽しい人生だというのに。
そんな事を思い、イルカはやるせない気持ちになった。