第1章 真の剣

町で暴れているのは、巨人のようなモンスターの群れと、アンデット系のモンスターの大群だった。

モンスター達は建物を壊し、人々を襲う。

「オラッ化け物ども!こっち向け!」

ウェッジが巨人のようなモンスターに向かい、ナイフを投げる。

ナイフは巨人系のモンスターの肩に刺さり、モンスターは唸りながらウェッジの方を向いた。
それに続いて、他のモンスター達も同じ方向を向く。

するとモンスター達は、一斉に四人に向かい襲いかかって来た。

「来たぜっ!」

「数が多いな…纏めて片付けよう。」

「ああ。」

ローラが手のひらに雷の魔力を溜め、ククロが杖に炎の魔力を灯す。

そして同時に唱えた。

「「サンダー/ファイア!!」」

ふたつの魔力が合わさり、雷と炎が重なる。

それは巨人系のモンスター達を包み込み、地に倒れさせた。

しかし気は抜けない。
アンデット系のモンスター達が今にもこちらに向かって来るのだから。

それに対し、ルカは慌てず唱えた。

「ディア!!」

すると、アンデット系のモンスター達の頭上から清らかな光が降り注ぎ、アンデットモンスター達は光に浄化されるように掻き消された。

「よし。もう大丈夫だな」
「案外あっけないな」

ローラ、ウェッジが言った。

「大丈夫ですか?」

ルカは、倒れている兵士達にケアルをかけた。

兵士達は、ありがとうとお礼を言いながら立ち上がる。

「なんという強さだ…彼らならひょっとすると……。」

「?」

兵士の呟きに、ルカは首を傾げる。

「あなたがたの強さを見込んでお願いがあります!どうかお城に来て頂けませんか?」

「お城に?なんで?」

ウェッジが尋ねた。

「詳しいことは、王様にお聞き下さい。お願いします、どうかコーネリア城に!王様に会って下さい!」

「ここまで頼まれては、仕方ないね。お城に行こう。」

ローラが言った。

「ありがとうございます!ご案内します!」

兵士は嬉しそうだ。
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