第1章 真の剣

夢の都、コーネリア。

ここに四人の旅人が長い旅の末にたどり着いた。


「ここが夢の都、コーネリアか…。」

青いローブを身に纏った黒い顔の男、ククロが呟いた。

「夢って言うからには、何かスペシャルな事があるんだろうな?!」

黄緑のバンダナに黄土色の髪が特徴的な少年、ウェッジが目をキラキラと輝かせる。

「うーんそうだね…そこそこ都会だし、おもしろい事が起こるといいよね。」

赤い装束の銀髪の美しい青年、ローラがウェッジに微笑んだ。

「わくわくするです~」

白いローブの栗毛の小さな男の子、ルカが胸を踊らせた。

「やっぱまずは、買い物?」

ウェッジが三人に尋ねた。

「それもいいね。私としては、町を散策したいところだけど……。」

ローラが言った。

「じゃあ、散策してから買い物にするか?」

ククロが提案する。

「異議なしです~」

ルカはそれに賛同した。

「よしっ!じゃあそうすっか!
夢の都を散策だ~!!」

ウェッジが意気揚々に言ったその時だった。

ズズゥンという大きな音と、大勢の人々の悲鳴が聞こえたのは。

「なんだ?!」

ローラは思わず剣を鞘から抜く。

「モンスターの大群が襲ってきたんだ!!あんたらも早く逃げたほうがいい!!」

町人の男が、真っ青な顔で四人に言った。

「町にモンスターが?!見張りの兵士は何をやっている?」

ククロが言った。

「それが、皆やられてしまって…。」

町人の男が答えた。

「おいおい、夢の都にモンスターが侵入って…!夢もへったくれもあったもんじゃねーな!」

ウェッジが吐き捨てた。

「ぼくたちでやっつけましょう!」

ルカが勇ましく杖を握りしめる。

「合点承知!」

言いながらウェッジはナイフを取り出した。

「私達で夢の都を救おうか。」

ローラが言った。

「モンスターめ…手間をかけさせる。」

ククロが言ったのを皮切りに、四人全員悲鳴の聞こえる方に向かい走り出した。
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