第9章 ずっと、これからも…

「も~~やだ。も~~勉強なんてしねぇ。疲れた。」

アルテアの城下町を歩きながら、ウェッジはげんなりした様子で言った。

「ウェッ君なりに、普段使わない頭を使ったからな。疲れもするだろう。」

「ちゃんと使ってら!」

ククロの失言に、ウェッジが吠えた。

すると、四人の耳に何かが…チョコボが走って来るような音が聞こえてきた。

その音はだんだんと近くなる。

四人の目の前で、チョコボの群れが止まった。

かつての飛空艇の乗組員と、ルーラが乗ったチョコボだ。

「やあ。」

ルーラはニコニコと挨拶した。

「なぁんだ。クソファザーか。」

ウェッジが失礼な返しをした。

「ようやくここまで帰って来れたんですね~。」

ルカがおっとりと言った。

「なんだ。ここに来る予定だったのかい。それなら一緒に乗ってくれば良かったね。」

ルーラはニコニコと言った。

「死んでもお断りしますよ。」

それに対してローラは目の笑っていない笑顔で返した。

「ハハハ…ローラ君てばつれないなあ。そういえば知ってるかい?アルテアの将軍はね~」

「あ、いいです。教えなくて。他の人に聞くんで。」

ローラはスタスタとその場から去りながら素っ気なく言った。

「あっ、まっ、待って下さいです~!」

「待てよローラ!」

お子様達はあわてて、ククロは冷静にローラの後を追う。

そう。絶句しているルーラをよそに。
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