第6章 戦士達の絆

「あなたが、預言者ルカーンですね。お会いしてみたかったんです。ぼくのお名前、あなたのお名前からとったってパパとママが……。ぼく、ルカっていいます。」

ルカは少し恥ずかしがりはにかみながら預言者ルカーンに言った。

「『ルカーン』は、光っていう意味だそうだな。二人ともいい名前だな。」

ククロがほめると、ルカも預言者ルカーンも嬉しそうに笑んだ。

「ところで、ルカーンさん。貴方にお聞きしたい事が……。ルカが言うには、私達は光の戦士かもしれないんです。本当に私達は、光の戦士なんでしょうか?世界中の人々が信じるほどの予言を下せる貴方ならば、きっとわかると思うんです。」

ローラの真剣な言葉に、預言者ルカーンは真摯に頷いた。

「さよう。ルカ君の直感は当たっておる。そなたらは予言の光の戦士じゃ。そなたら四人がこの世界を、蒼き星そのものを覆う暗黒を振り払う未来が見える。」

この時、ウェッジの頭は真っ白になった。

心臓がどくどくと早鐘のように鳴り、呼吸も苦しい。

この場で一人だけ、顔が真っ青で体も小刻みに震えている。

それをローラは見過ごさなかった。

「皆、まだ明るいけど早く宿屋へ行こう。ウェッジが具合悪そうだ。」

「大丈夫ですか?ウェッジさん。」

「どうしたウェッ君。」

心配する仲間の問いかけに答える余裕も、今のウェッジにはない。

過呼吸気味で意識ももうろうとしたまま、ローラに抱き抱えられ、ウェッジはそのまま皆と宿屋に運ばれた。

預言者ルカーンとは別れたが、心配しているような目を見せていた。

宿屋の部屋についた後、ウェッジはベッドに寝かせられた。

ルカやローラの治癒魔法で呼吸は落ち着いたが、目がうつろでいつも元気な彼らしくない。
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