第2章 再会と…
「どゆこと?」
「ローラさんには、双子の兄弟がいたんですか?」
ウェッジとルカがキョトンと尋ねた。
「僕は、たまにローラから聞いてはいたが……。そうか、あんたが…。」
ククロはあらかじめギード神父の事を知っていたようだ。
「ええ。そうです。私がローラの双子の弟、ギード・ラージア・ディーンです。マイブラザーの話から察するに、貴方はマイブラザーの育ての親なのですね?これまで我が兄を育てて下さり、感謝の言葉もございません。」
「いや……。それより、話をいちから説明してくれないか?(マイブラザー…。)」
「はい…。私とローラはアルテア族の貴族の生まれで、仲良しの双子でした。4歳のある日、家族で森にピクニックに来ていたのですが、事もあろうにクソファザーとクソマザーはローラを忘れて置き去りにして帰ってしまいました。帰ってから気付いたふたりは、互いに責め合うばかりで、ローラを探しに行こうともしませんでした。そんな両親に嫌気が差し、私はこの教会に家出し、神に仕える神父になりました……。毎日、神に祈ってました。ローラが生きてますように、いつかローラに会えますようにと……。それが今日叶いました。神様が願いを聞き届けて下さったのですね。」
「ギード…。」
「ローラさんがミシディア族の村で暮らしていたり、ミシディアの村が滅ぼされてククロさんと世界を放浪していたあいだ、神父様は毎日神様に兄弟を想ってお祈りしてたんですね…。」
ルカはグスッと涙ぐんでいる。
ギード神父は、そんなルカの頭を優しく撫でた。
「オレはこう言うのもなんだけど、『クソファザー』と『クソマザー』にツッコみたい。一応、貴族の生まれなんだよな?」
ウェッジが複雑そうな顔で言った。
「あんなのはクソファザーとクソマザーでいいのです。マイブラザーと生き別れる前までは父様母様と呼んでいましたが、もうあんなのクソファザーアンドクソマザーでいいんです。」
ギード神父はキッパリと言ってのけた。
「まあ確かに、クソだよね…。」
ローラがこう呟いたことに、仲間達全員が驚いた。
普段、人を悪く言わない優しいローラが、他人をクソ呼ばわり。
「さすがはマイブラザー、話が分かる。ところで皆さん、旅で次に目指す場所のご予定はありますか?私、お宝をひとりじめしている魔物の巣食う洞窟の話を耳にしたんですが……。」
「お宝をひとりじめ?!許せねーな!お宝は皆で山分けしてこそ楽しいもんだろ!!」
「その洞窟はどこにあるんですか?」
ルカが肉まんを食べながら尋ねた。
「確か、この町の西だと聞きました。」
「じゃあ、さっそく出発しようか。」
「えっ…。待ってくれよトディ。もう少しだけここにいたいな。」
ローラはギード神父と、双子の弟と別れるのが嫌なのだろう。
それを察したのか、ギード神父は嬉しそうににっこりした。
「では、裏庭の池でたくさん飼っているカメ達でも見て行きませんか?洞窟は逃げませんし。」
「カメ?!」
ウェッジが目を輝かせた。
「カメさん見たいです~。」
ルカも嬉しそうだ。
「私も見たいな…。いいかな?トディ。」
「別にいいけど、カメくらい……。」
ククロが承諾すると、ウェッジもローラもルカも三人「やった!」と声を揃えて喜んだ。
「ローラさんには、双子の兄弟がいたんですか?」
ウェッジとルカがキョトンと尋ねた。
「僕は、たまにローラから聞いてはいたが……。そうか、あんたが…。」
ククロはあらかじめギード神父の事を知っていたようだ。
「ええ。そうです。私がローラの双子の弟、ギード・ラージア・ディーンです。マイブラザーの話から察するに、貴方はマイブラザーの育ての親なのですね?これまで我が兄を育てて下さり、感謝の言葉もございません。」
「いや……。それより、話をいちから説明してくれないか?(マイブラザー…。)」
「はい…。私とローラはアルテア族の貴族の生まれで、仲良しの双子でした。4歳のある日、家族で森にピクニックに来ていたのですが、事もあろうにクソファザーとクソマザーはローラを忘れて置き去りにして帰ってしまいました。帰ってから気付いたふたりは、互いに責め合うばかりで、ローラを探しに行こうともしませんでした。そんな両親に嫌気が差し、私はこの教会に家出し、神に仕える神父になりました……。毎日、神に祈ってました。ローラが生きてますように、いつかローラに会えますようにと……。それが今日叶いました。神様が願いを聞き届けて下さったのですね。」
「ギード…。」
「ローラさんがミシディア族の村で暮らしていたり、ミシディアの村が滅ぼされてククロさんと世界を放浪していたあいだ、神父様は毎日神様に兄弟を想ってお祈りしてたんですね…。」
ルカはグスッと涙ぐんでいる。
ギード神父は、そんなルカの頭を優しく撫でた。
「オレはこう言うのもなんだけど、『クソファザー』と『クソマザー』にツッコみたい。一応、貴族の生まれなんだよな?」
ウェッジが複雑そうな顔で言った。
「あんなのはクソファザーとクソマザーでいいのです。マイブラザーと生き別れる前までは父様母様と呼んでいましたが、もうあんなのクソファザーアンドクソマザーでいいんです。」
ギード神父はキッパリと言ってのけた。
「まあ確かに、クソだよね…。」
ローラがこう呟いたことに、仲間達全員が驚いた。
普段、人を悪く言わない優しいローラが、他人をクソ呼ばわり。
「さすがはマイブラザー、話が分かる。ところで皆さん、旅で次に目指す場所のご予定はありますか?私、お宝をひとりじめしている魔物の巣食う洞窟の話を耳にしたんですが……。」
「お宝をひとりじめ?!許せねーな!お宝は皆で山分けしてこそ楽しいもんだろ!!」
「その洞窟はどこにあるんですか?」
ルカが肉まんを食べながら尋ねた。
「確か、この町の西だと聞きました。」
「じゃあ、さっそく出発しようか。」
「えっ…。待ってくれよトディ。もう少しだけここにいたいな。」
ローラはギード神父と、双子の弟と別れるのが嫌なのだろう。
それを察したのか、ギード神父は嬉しそうににっこりした。
「では、裏庭の池でたくさん飼っているカメ達でも見て行きませんか?洞窟は逃げませんし。」
「カメ?!」
ウェッジが目を輝かせた。
「カメさん見たいです~。」
ルカも嬉しそうだ。
「私も見たいな…。いいかな?トディ。」
「別にいいけど、カメくらい……。」
ククロが承諾すると、ウェッジもローラもルカも三人「やった!」と声を揃えて喜んだ。