Vol. 7 かわいい嘘 ・1

  • 今日は、初めての同窓会。

  • 小学6年生の時のクラスメイトが、フレンチレストランを貸し切って集まることになっている。

  • 私は、小学校卒業と同時にアメリカへと渡ったためにそれ以来みんなと会えていないから、

  • 同窓会が決まったときからとても楽しみだったりする。

  • ソウタは、6年生の時も同じクラスだったし、

  • 帰国後も時々会っているからさすがに新鮮味には欠けるけど。

  • ユヅキ

    (みんな、どんな大人になったのかな…)

  • それぞれが、あの頃のように元気な姿のままで揃うことを願う。


  • 父が医学会で出張している今夜、

  • 母も、年老いた自分の親に会いに、伯父夫婦が住む実家に泊まりで出かけている。

  • つまりは、キザキさんが一人で留守番をすることになるのだけど…

  • 正直、彼一人を残して同窓会へ行くのは気が引けた。

  • なぜなら、

  • キザキさんは今、疲れからくる扁桃腺の腫れで熱を出し、体調を崩しているからだ。

  • 私が処方した薬を飲んでずいぶんと楽になったと話していたけれど、

  • それでも、

  • 病人を一人で家に置き去りにするのはとても心苦しい。

  • ユヅキ

    ……

  • …病人だからだよ、そう思うのは。

  • そう自分に言い聞かせながら、

  • いつもよりコーデに気を遣った装いで玄関に向かう。

  • ユヅキ

    ……、

  • ユヅキ

    (…悪化、しないといいけど…)

  • 結局、心配してしまう自分に苦笑してしまいながら。

  • 心配することにも、

  • 少しずつ慣れてきている気がする、今日この頃。

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