うさぎは虚ろな瞳で
ピンクの薔薇のピアスを見つめていた







うさぎ「ばら……あかい……赤いバラ…」







赤い薔薇



黒いシルクハットとタキシード着た男性



振り返ると



漆黒の髪と群青の瞳の青年は微笑み
同じ漆黒の長い髪と優しい群青の瞳の少女が自分を呼んでいた







(「うさこ」)


(『うさぎちゃん！』)













うさぎ「まもちゃん！！森羅ちゃん！！」


ﾈﾍﾚﾆｱ「何！？」








花畑が消えると目の前には
ネヘレニアの宮殿が見える







うさぎ「ネヘレニア…！！」


ﾈﾍﾚﾆｱ「妾の悪夢から目覚めるとはな
だが妾の宮殿にお前の愛しい王子様と大切な親友に
無事辿り着けるかな？」







ネヘレニアが消えた途端に
宮殿までの道が蕀で覆いつくされる
うさぎは力強く手を握りしめた







うさぎ「待っててまもちゃん…森羅ちゃん！！」















ネヘレニアは鏡の中から蕀を乗り越えようとするうさぎを
憎らしそうに睨んでいたときだった







ちびﾑｰﾝ「そこまでよ！！」


ﾈﾍﾚﾆｱ「！！お前達！？」


ちびﾑｰﾝ「愛し合う二人を引き裂き
徹底的にいじめようだなんて許せない！！」


ｻﾀｰﾝ「ネヘレニア！！
プリンスとプリンセスを解放しなさい！！」







三人の光景をセーラーアースは
光のない眼差しで見つめていた







第四話 End