Act.4 デッド・ムーン編(完結)
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*第十二話*ネヘレニアの魔手
森羅はホスト部の演奏が終わると
急いで桜蘭高校の廊下を走っていた
今日はちびうさの学校でマラソン大会があり
もうすぐちびうさの出番だと
うさぎから連絡があり急いでいたのだ
馨「森羅!!」
『…馨先輩?』
馨が駆け寄ると右手には
森羅が作曲中の楽譜が握られていた
『すいませんわざわざ持ってきて頂いて…』
馨「…これ新しく作ってる曲?」
『はい…最近頭の中でフレーズが浮かんできて
もう少しで完成しそうなんです!』
馨「…そっか」
馨はその曲が誰かを思って作っているのを何となく感じていた
森羅の嬉しそうな、でも寂しそうな表情に
胸が締め付けられる
馨「…森羅に思われてる相手が羨ましいよ」
『…馨先輩?』
馨「森羅…僕……っ………僕森羅の事が!?」
森羅がいきなり馨に近づいて髪を触ったため
いきなりの行動と近さに馨の顔はどんどん赤くなっていく
馨「な、何森羅?」
『これ…糸…ですか?』
馨「え?」
馨は森羅の手に持っている
白く細い糸みたいな物を見て答えた
馨「…これ蜘蛛の糸じゃない?」
『…蜘蛛の糸…』
森羅はその糸を不思議に見ていると
マラソン大会の事をふと思い出した
『私もういかないと!?馨先輩お疲れ様でした!!
楽譜届けて下さって本当にありがとうございます!!』
馨「う、うん…お疲れさま」
馨はもう一度森羅に触られた髪を撫でながら
森羅の後ろ姿を見届けると
空いている片手を強く握りしめた