Act.4 デッド・ムーン編(完結)
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『…バカだよね?自分が信じてもらえなかったからって
勝手に傷ついて先輩達に八つ当たりするなんて
先輩達は私にとって…大事な人なのに』
(「先輩達はお前を信じられなかったんじゃない
…自信がなかっただけだろ」)
『…自信がない?』
(「他人を信じるのは簡単じゃない
それが例え家族でも大切な人でも
子供の頃は純粋に信じてても
大人になるにつれてその信じる気持ちがなくなっていくんだ」)
『…信じる気持ち?』
(「子供の頃は誰かが守ってくれるが
大人になると誰も守ってくれなくなるから
色んな危険が疑いを生んで…信じる気持ちを失くしていく」)
『そっか…私も先輩達も大人の階段を登ってる最中なんだね』
フェニックスは頷き森羅の前に飛んでくると
森羅は自然と腕を出した
(「…俺はお前を信じてる」)
『フェニックス…私も今、同じ事考えてたよ?』
森羅は優しくフェニックスの頭や背中を撫でると
フェニックスの頬に自分の頭を近付け寄り添った
森羅の香りと温かさにフェニックスも目を閉じる
『(こんな時間がずっと続けばいいな…)』
森羅も目を閉じると
一人と一匹はしばらくお互いの温もりを感じていた
*~**~*
家に着いて電気を付けると
まだハルちゃんは帰って来ていなかった
少しホッとしたら、いきなり電話がなってドキっとする
『はい、藤岡です』
うさぎ「あ!森羅ちゃん?うさぎでーす♪」
『うさぎちゃん!どうしたの?』
うさぎ「明日みんなで海水浴に行くんだけど
森羅ちゃんも一緒に行こう!!」
『海水浴…?』
うさぎ「ね?ね!ぜっったい楽しいからさ
一緒に行こうよ~おねがーい!!」
『…分かった、一緒に行こう!』
うさぎ「本当に!?やったー!!
じゃあ朝の7時に火川神社集合ね♪
遅刻したらダメだかんね~?」
『…ふふ、それはうさぎちゃんでしょ?』
うさぎ「うっ…鋭いな森羅ちゃん
じ、じゃあまた明日ね!!おやすみ~!!」
『おやすみなさい♪』
電話を切った瞬間、ため息をついた
明日の海水浴は楽しみなのに
心から喜ぶ事は出来なかった
第六話 End