Act.2 ブラック・ムーン編(完結)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
私が泣いていたから、先輩が涙を拭おうとしてくれたのに
触れられた瞬間、怖くてビクッって震えてしまった
馨「!?」
『…せ…先輩……ごめんなさい…っ…』
泣きながら謝ると先輩はベッドから降りてくれて
私に手を差し述べてくれた
馨「森羅……ゆっくりでいい、僕に触ってごらん?」
『(…いつもの馨先輩の笑顔だ)』
いつもの優しい笑顔の先輩に安心して
先輩の手を掴んで起き上がると
馨先輩もホッとした表情をしていた
馨「何か怖がらせてたみたいでごめん
…自分が今まで何してたのか全く思い出せないんだ」
『先輩は敵に洗脳されてたんです!
今、馨先輩だけじゃなくて桜蘭の皆さんが洗脳されて
学校が滅茶苦茶になってしまって…』
馨「!!…それじゃあ光も!?」
『…っ……はい……』
馨先輩の言葉にはっきりと頷いた
先輩の表現は苦しそうだった
『…私は今から敵を見つけて倒してきます!
先輩はここで他の生徒さん達に見つからないよう
隠れてて下さいね?』
馨「…っ……待って森羅!!」
『先輩…っきゃ!?』
扉に向かおうとした時
馨先輩が私の名前を呼んでくれて振り返った
先輩に強く抱きしめられた
『…馨先輩?』
馨「…気をつけて……っ…皆をお願い」
『!!』
やっぱり先輩は優しい
気持ちを引き締めると馨先輩の瞳を真っ直ぐ見た
『先輩の大事な、光先輩やホスト部の皆さんは
必ず元に戻します!!』
笑顔ではっきり答えると扉に向かって走り出した
馨先輩が顔を赤くして
私を抱きしめた両手を見続けていた事は知らずに