もう一度
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翔太は周りの音が耳に入ってこないくらい集中していた。
その視線は真っ直ぐネット越しの西谷に注がれていた。
どれくらい時間がたって、何本サーブを打ったかわからなかった。
ただただ楽しくて、気分が高揚していた。
それは西谷も同じの様で練習を止めるという声は出なかった。
次の一本を打とうとボールを手にした翔太の前に菅原が立ちはだかった。
「何?」
眉間に皺を寄せ、邪魔をするなと言いたげな翔太に菅原は一瞬怯んだがこのまま練習を続けさせる訳にはいかないと説得を始めた。
「そろそろ終わってください。オーバーワークです。」
「何で?」
菅原を見つめていた視線が横にずれる。翔太の視線の先にはネットの向こう側、澤村に説得されている西谷がいた。
「西谷、そろそろやめなさい。」
「俺はまだ出来ます!!」
「気持ちはわかるが、明日もあるんだから、な?」
まだ練習を続けたい西谷も中々澤村の説得に応じようとしなかった。
「西谷もああ言ってる。まだやれる。」
翔太の口元が弧を描く。心底楽しそうで、その瞳は闘志に燃えていて。
菅原の背筋がゾクッとした。
「……それでも駄目です。これからはいつでも出来るんですから今日の所は終わってください。」
強めに言われたその言葉に翔太の肩の力が抜けた。
「…………悪い。ちょっとテンションあがって周り見えなくなってた。」
「楽しそうだったんでいいんですけどね。流石にね?」
「そんな長い時間やってたか?」
「それなりに。」
菅原に言われて周りを見渡せば町内会チームは皆帰っているし、体育館の外も暗くなっていた。
翔太達がストレッチを始めたのを見つけ繋心が近づいてくる。
「お、やっと終わったか。練習に熱中するのは相変わらずだな。翔太。お前明日から練習参加しろ。お前のサーブ活かさない手はないからな。」
「いいけど……。」
「何か問題でもあんのか。」
「着替えてから来るの面倒だなって思っただけ。」
今まではコートに入らず指導をすることが多かったため、大学帰りにそのままの格好で直接来ていた。
練習に参加するとなればジャージでないと駄目だが、流石に大学にジャージでいくのは憚られた。
となると一度家に帰ってジャージに着替えてから来る必要があった。
「それなら部室で着替えたらどうですか?」
「いや、流石にそれは。俺は部員じゃないし。」
「別にいいと思いますよ。なぁ大地?」
「あぁ、確か空いてるロッカーもあったはずだしな。一応武田先生に確認してくる。」
菅原の提案に異を唱えるも菅原と澤村は気にもとめず話を進めていった。
武田の元へ向かった澤村に手を振る菅原を見て翔太は一つため息をついた。
顔に似合わず頑固で強引なことはここ最近でよくわかっていた。
部室で着替えることが出来れば楽なことには変わりないため止めることを諦めてストレッチを再開した。
その視線は真っ直ぐネット越しの西谷に注がれていた。
どれくらい時間がたって、何本サーブを打ったかわからなかった。
ただただ楽しくて、気分が高揚していた。
それは西谷も同じの様で練習を止めるという声は出なかった。
次の一本を打とうとボールを手にした翔太の前に菅原が立ちはだかった。
「何?」
眉間に皺を寄せ、邪魔をするなと言いたげな翔太に菅原は一瞬怯んだがこのまま練習を続けさせる訳にはいかないと説得を始めた。
「そろそろ終わってください。オーバーワークです。」
「何で?」
菅原を見つめていた視線が横にずれる。翔太の視線の先にはネットの向こう側、澤村に説得されている西谷がいた。
「西谷、そろそろやめなさい。」
「俺はまだ出来ます!!」
「気持ちはわかるが、明日もあるんだから、な?」
まだ練習を続けたい西谷も中々澤村の説得に応じようとしなかった。
「西谷もああ言ってる。まだやれる。」
翔太の口元が弧を描く。心底楽しそうで、その瞳は闘志に燃えていて。
菅原の背筋がゾクッとした。
「……それでも駄目です。これからはいつでも出来るんですから今日の所は終わってください。」
強めに言われたその言葉に翔太の肩の力が抜けた。
「…………悪い。ちょっとテンションあがって周り見えなくなってた。」
「楽しそうだったんでいいんですけどね。流石にね?」
「そんな長い時間やってたか?」
「それなりに。」
菅原に言われて周りを見渡せば町内会チームは皆帰っているし、体育館の外も暗くなっていた。
翔太達がストレッチを始めたのを見つけ繋心が近づいてくる。
「お、やっと終わったか。練習に熱中するのは相変わらずだな。翔太。お前明日から練習参加しろ。お前のサーブ活かさない手はないからな。」
「いいけど……。」
「何か問題でもあんのか。」
「着替えてから来るの面倒だなって思っただけ。」
今まではコートに入らず指導をすることが多かったため、大学帰りにそのままの格好で直接来ていた。
練習に参加するとなればジャージでないと駄目だが、流石に大学にジャージでいくのは憚られた。
となると一度家に帰ってジャージに着替えてから来る必要があった。
「それなら部室で着替えたらどうですか?」
「いや、流石にそれは。俺は部員じゃないし。」
「別にいいと思いますよ。なぁ大地?」
「あぁ、確か空いてるロッカーもあったはずだしな。一応武田先生に確認してくる。」
菅原の提案に異を唱えるも菅原と澤村は気にもとめず話を進めていった。
武田の元へ向かった澤村に手を振る菅原を見て翔太は一つため息をついた。
顔に似合わず頑固で強引なことはここ最近でよくわかっていた。
部室で着替えることが出来れば楽なことには変わりないため止めることを諦めてストレッチを再開した。